研究課題/領域番号 |
09670938
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
田邊 正忠 香川医科大学, 副学長 (90033068)
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研究分担者 |
西山 佳宏 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (50263900)
森 泰胤 香川医科大学, 医学部, 助手 (50253282)
高島 均 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助教授 (10116402)
大川 元臣 香川医科大学, 医学部, 助教授 (70028629)
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キーワード | ^<123>I-IMP / ^<99m>TC-DTPA / 放射線肺炎 / Dynamic Spect |
研究概要 |
肺癌患者17例を対象として、放射線治療前、中、後、に^<99m>Tc-DTPAエロソ-ル吸入シンチと^<123>I-IMP静注肺Dynamic SPECTを施行し、両肺を上中下野の6領域に分け、各々にROIを設定。SPECT像から得られた時間放射能曲線を元に2コンパートメント解析を行いslow phaseのT1/2を求めた。 放射線肺臓炎は、RTOGの放射線治療による急性反応判定基準に従い0〜4度に分類した。判定基準による放射線肺炎は11例にみられ、1〜2度であった。^<123>I-IMPは、放射線治療前、中、後とも肺炎併発領域と非併発領域間に有意差を認めた(前83.1±33.0分vs49.2±19.7分P<0.01,中89.4±35.0分vs51.4±18.8分P<0.01,後80.5±38.4分vs55.2±12.9分P<0.05)。また、放射線治療前と中の比較でも、照射領域は、81.8分、92.0分と照射によりクリアランスの延長を認めたが有意差はみられなかった。^<99m>Tc-DTPAエロソ-ル吸入シンチでは、切除不能症例が対象のため、換気障害の強い例が多く、測定不能や測定値のばらつきが多く、照射によりクリアランスの短縮する例はあったが、統計的には有意差は認めなかった。^<123>I-IMPも換気、血流障害のため分布の欠損する例もあったが非照射肺で照射前、中、後で比較したslow phaseのT2/1は良好な相関がみられた。 以上の結果より、放射線肺臓炎の早期診断、予測として^<1232>I-IM静注肺dynamic SPECTのslow phase T2/1が有用な指標と考えられたが、照射前の変化は、化学療法の影響や喫煙その他の影響が予想されるが、症例を増やし、より詳細に検討する予定である。
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