研究課題/領域番号 |
09670945
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
勝山 直文 琉球大学, 医学部, 助教授 (50100920)
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研究分担者 |
小川 和彦 琉球大学, 医学部, 助手 (40253984)
戸板 孝文 琉球大学, 医学部, 助手 (30237036)
澤田 敏 琉球大学, 医学部, 教授 (80121937)
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キーワード | 腫瘍浸潤リンパ球(TIL) / 腎細胞癌 / In-111オキシン(oxine) / RI |
研究概要 |
腫瘍浸潤リンパ球の作成、培養およびRI標識:文献および基礎実験により応答細胞としては患者末梢血より分離したリンパ球 3×10^4cells/well、刺激細胞として摘出腎細胞癌の腫瘍細胞 3×10^3cells/well、ヘルパー細胞として自己骨髄細胞 3×10^3cellsが最適であった.上記3つの細胞を混合し、5日間培養し、その後、細胞が10^7cell以上になるまで約3週間分離培養を繰り返した後、腫瘍成分を除去し、リンパ球成分のみを抽出した.培養リンパ球を^<111>In oxine 37MBq(0.5ml)にて標識した. 臨床結果 対象:腎細胞癌転移3症例を対象に本検査を施行した.2例は多発性肺転移、1例は左腸骨転移である.方法:^<111>In oxine標識腫瘍浸潤リンパ球を経静脈性に投与後に経時的シンチグラムを撮像した.腫瘍・非腫瘍部のカウント比を算出した.患者の血液・尿の放射能を測定した.結果:シンチグラム所見では、肺転移1例は腫瘍にRI集積を認めなかったが、他の2例はRI投与直後より腫瘍への良好な集積を認めた.集積が見られた肺転移症例の腫瘍・非腫瘍部のカウント比は30分で1.39と既に高く、3時間では1.74、24時間では2.35を増加していた。骨転移例では、30分で高く2.5、3時間では1.5、24時間後では1.2と減少した.血液および尿中放射能測定では、バックグラウンド放射能に近い値であった.結語:免疫能のある腎細胞癌症例においては早期転移診断が可能である.今後の課題:臨床に用いていくためにはより簡便な細胞培養法およびRI標識法の開発が必要である.より少ない細胞数でのイメージングの可能性を検討していく.
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