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1997 年度 実績報告書

経皮的温熱液体接続注入装置の開発とその基礎的応用

研究課題

研究課題/領域番号 09670950
研究種目

基盤研究(C)

研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

佐藤 守男  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50154109)

研究分担者 井原 ひろ子  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (80285402)
寺田 正樹  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80188680)
田中 弘富  和歌山県立医科大学, 付置研究所, 講師 (30073662)
キーワード温熱液体加温装置 / シリンジ加温装置 / ニードル加温装置 / 肝壊死組織 / 高温エタノール / 局所肝注入
研究概要

・肝細胞癌の前癌病変や、早期癌の検出が超音波装置で検出され、その根治治療が望まれる。局所の壊死効果を高めることは肝癌の脱分化、肉腫様変化を阻止する上で極めて重要であると認識されつつある。局所の壊死効果を高める目的で本研究を行った。
・温熱液体加温装置の開発と一層の性能の向上が得られた。シリンジ加温装置とニードル加温装置の両方により、超音波下に容易に肝局所に目的温度の加温液体を注入することが可能となった。目的温度はニードルに位置する温度センサーの瞬時の測定により確認された。注目すべき結果としてシリンジ加温装置のみではニードルに液体の移行による冷却で例えば80℃のシリンジ内液体がニードル先端では約65℃にまで下降することが確認され、ニードル加温装置の必要性の根拠となった。
・ラット肝に常温エタノールと50℃、60℃、70℃の加温エタノールが注入された。24時間後の肝壊死組織の大きさをみると同量エタノールで常温と70℃では壊死短径と長径の比率がそれぞれ1.7倍となり広範な壊死がみられた。温度上昇に伴う肝壊死径増大の機序として、エタノールの気化による組織拡散能の上昇が挙げられる。(これらの結果は日本医学放射線学会、北米放射線学会で報告した。)
・組織学的結果として注入直後では肝細胞の変性、脱落、出血がみられ、6時間後に凝固壊死をみた。肝に及ぼす影響とその経過にはエタノール温度差による相違はみられなかった。
・高温エタノールの局所注入点からの周囲の温度測定が行われた。注入中心点から例えば70℃の液体注入では1cm周辺で47℃であった。周辺温度と壊死範囲との相関について現在検討を進めている。
また、これらの基礎的結果に基づき患者のinformedconsentの元に臨床応用が現実化しつつある。

研究成果

(1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 佐藤守男 他: "原発性肝細胞癌に対する経皮的温熱エタノール注入療法の実験的検討" 肝臓. 38・12. 743-743 (1997)

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公開日: 1999-03-14   更新日: 2016-04-21  

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