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1998 年度 研究成果報告書概要

精神分裂病における神経栄養因子遺伝子変異と神経発達との関連

研究課題

研究課題/領域番号 09671008
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 精神神経科学
研究機関帝京大学

研究代表者

〓刀 浩  帝京大学, 医学部, 講師 (40234471)

研究分担者 李 圭博  帝京大学, 医学部, 助手 (40307202)
南光 進一郎  帝京大学, 医学部, 教授 (60101127)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
キーワード精神分裂病 / 神経栄養因子 / 分子遺伝学 / 海馬 / 神経発達 / ヒューロトフロフィン3 / 脳由来神経栄養因子
研究概要

神経栄養因子の遺伝子変異は、神経発達障害が原因とされる精神分裂病の発症危険性と関連する可能性が考えられる。われわれは、neurotrophin-3(NT-3)、brain derived neurotrophic factor(BDNF)、glial cell-line derived neurotrophic factor(GDNF)の各遺伝子に関し、変異を探索し、分裂病における発症危険性、神経発達異常との関連について探った。
その結果、NT-3のエクソン領域のGly[-63]Glu変異は、重症度を考慮しない場合、分裂病との有意な関連は見出されなかった。NT-3のプロモーター領域における変異の探索によりAPI結合部位近傍に塩基置換を見出したが、分裂病との有意な病因的関連を認めなかった。しかし、NT-3の2塩基繰り返し配列(この多型が分裂病と有意に関連することは以前に報告した)が、海馬体積の低下と有意に関連することを見出した。以上から、NT-3に関しては、2塩基繰り返し配列多型が海馬などにおける神経発達異常を通じて分裂病への発病危険性と関連する可能性が示唆された。BDNFの変異の探索では、プロモーター領域と5′非翻訳領域との2個所に互いに強い連鎖不平衡にある多型(塩基置換)を見出し、それらが分裂病発症と有意に関連することを見出し、今後さらに検討する価値があると考えられた。GDNFについてはエクソン領域の変異を探索したが、変異は見出されなかった。
母子手帳を用いて、分裂病312例とコントロール517例の出生時の体重と頭位を調べ、分裂病は胎生期の発達が中枢神経系を含めて未熟な傾向があることを確認した。しかし、NT-3のGly[-63]Glu変異や2塩基繰り返し配列多型は、出生時頭位との間に有意な関連は見出されなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kunugi H 他: "Pinncleofide repeut polynorphism in the nemotrephin-3 gene and hippocanpol volume in psychoses" Schizophrenia Research. (印刷中). (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kunugi H,Kato T,Fujii K,Hattori M,Kato N,Nanko S: "Dinucleotide repeat polymorphism in the neurotrophin-3 gene and hippocampal volume in psychoses." Schizophrenia Research. (in press).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-12-08  

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