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1998 年度 実績報告書

産褥期うつ状態の精神生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671015
研究機関(財)東京都精神医学総合研究所

研究代表者

西原 京子  財団法人東京都精神医学総合研究所, 精神生理部門, 技術部研究員 (80172683)

研究分担者 堀内 成子  聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
内田 直  財団法人東京都精神医学総合研究所, 精神生理部門, 主任研究員 (00261181)
キーワード産褥ブルース症候群 / 睡眠ポリグラフィ / アクトグラフィ / 睡眠パターン / 睡眠・覚醒リズム
研究概要

本年度は、産褥期に適応した母親(健康な褥婦)の睡眠パターンについていくつかの報告をした。健康な褥婦の睡眠の特徴は、ポイント測定のポリグラフと連続測定の睡眠日誌から以下のような特徴があることが明らかになった。出産1, 3, 6週の母親の睡眠パターンは、子供のFeeding Rhythm.によって中途の覚醒が増加し、睡眠率は低下する。しかし徐波唾眠量、REM睡眠量は保持される事から、褥婦は、睡眠時間は短いが良質な睡眠をとっている事が推測された(Perceptual Motor Skill,1998)。さらに9,12週では、1週から6週のパターンである中途の覚醒がある睡眠と中途の覚醒がない睡眠が混在することがわかった(Proceedings of Conference,1998)。これは、子供の概日リズムの形成によって影響されていることが明らかになった(Psychiatr.Clin.Neurosci.,1999)。
不眠を主に訴えるうつ状態の褥婦は、上記の健康な褥婦とポリグラフ上どのような差があるのか興味深いのであるが、現段階では、うつ状態の褥婦にポリグラフ記録の協力がなかなか得られず、方法をさらに再検討をする必要がでてきた。不眠状態を客観的に測定す方法として、ポリグラフ方法より大まかではあるが、簡単で、被験者にとって負担が少ない方法として行動量を測定するactigaphがあるので、この方法を入れてさらに検討を始めた。健康な褥婦にて、3,6,9, 12週に連続5日間のactigraphを母子ともに行っているが、ポリグラフと同様な結果が得られている。
今後は、うつ状態の被験者にポリグラフ記録が不可能なら、actigraphの記録を行い、うつ状態の不眠が果たして健康な褥婦と比較して厳しいのか明らかにする。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Nishihara,S.Horiuchi: "Changes in Sleep Patterns of Young Women from Late Pregnancy to Postpartum : Relationships to their Infants' Movements." Perceptual and Motor Skills. 87. 1043-1056 (1998)

  • [文献書誌] K.Nishihara,S.Horiuchi,S.Uchida: "Changes in Sleep Patterns of Mothers and Their Infants' Movements at Night in Postpartum." Proceedings of Second International Conference on Human-Environment System. 138-141 (1998)

  • [文献書誌] S.Horiuchi,K.Nishihara: "Analyses of Mothers' Sleep Logs in Postpartum Periods." Psychiatry and Clinical Neurosciences. 53. 135-137 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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