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1997 年度 実績報告書

インスリンによるグルコース取り込み促進作用機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09671021
研究種目

基盤研究(C)

研究機関群馬大学

研究代表者

柴田 宏  群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (20235584)

キーワードインスリン / グリコーストランスポーター / GTP結合蛋白 / Rab4 / ダイナミン
研究概要

これまでの我々の検討により、ラット脂肪細胞において、インスリンによるGLUT4のエキソサイトーシス促進作用に低分子量GTP結合蛋白であるRab4が関与することが示された。さらに本研究では、インスリンによりRab4が活性化されるか検討するために、細胞膜を透過性にしたラット脂肪細胞に^<35>S-GTPγS量を投与し一定時間インキュベーション後、Rab4を免疫沈降しRab4に結合した^<35>S-GTPγS量を測定した。Rab4への^<35>S-GTPγS結合量はインスリンの存在により約2倍促進され、このインスリン作用はPI3キナーゼ阻害剤であるワ-トマニンにより完全に抑制された。したがって、インスリンはPI13キナーゼを介する機構によりRab4を活性化しGLUT4のトランスロケーションを促進することが示唆された。
一方、本研究において、我々はGLUT4のエンドサイトーシスを調節するGTP結合蛋白として、トランスフェリン受容体などのエンドサイトーシスへの関与が報告されているGTP結合蛋白であるダイナミンに注目し、GLUT4のエンドサイトーシスへのダイナミンの関与について検討した。Chinese Hamster Ovary(CHO)細胞にGTP結合能のない変異ダイナミンを発現させると、GLUT4の細胞内分布は変化し、細胞表面に分布した。このGLUT4の細胞内分布はインスリン処理あるいはインスリン+ワ-トマニン処理によっても変化せず、GLUT4のエンドサイトーシスが抑制された結果であると考えられた。したがって、GLUT4のエンドサイトーシスにダイナミンが関与することが強く示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shibata,H.他: "Insulin stimulates guanine mucleotide exchange on Rab4 via a wortmannin-sensitive signaling pathway in rat adipocytes." J,Biol.Chem.272. 14542-14546 (1997)

  • [文献書誌] Omata,W.他: "Subcellular distribution of GLUT4 in chinese hamster ovary cells overexpressing mutant dynamin : Evidence that dynamin is a regulatory GTPase in GLUT4 endocytosis." BIochen.Biophys.Res.Comm.241. 401-406 (1997)

  • [文献書誌] 柴田 宏: "インスリン作用とグルコーストランスポーター" Molecular Medicine. 35. 32-42 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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