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1997 年度 実績報告書

新たな甲状腺ホルモン作用機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09671044
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

村田 善晴  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80174308)

研究分担者 長屋 敬  名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (80262913)
神部 福司  名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00211871)
妹尾 久雄  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (40135380)
キーワード甲状腺ホルモン / 転写因子 / 遺伝子発現 / ヒト
研究概要

ZAKI-4は、ヒト皮膚線維芽細胞における甲状腺ホルモン(T3)応答性遺伝子として同定された遺伝子で、分子量約2万5千の蛋白をコードしている。T3によるZAKI-4mRNAの増加はシクロヘキシミドの添加により阻害されることから、ZAKI-4遺伝子のT3による転写調節にはT3によって誘導された蛋白が介在するといった、これまでに報告されていないT3作用機構が存在することが示唆された。本研究はこの新たなT3作用機構を解明することを目的に計画された。そこで平成9年度では、PromoterFinderを用いて、ZAKI-4の5´-flanking regionを含むDNA断片(αE2-5,約2.8kb)をクローニングし、primer extension法を用いて転写開始点を決定した。次に、転写開始点より上流にある種々のDNA断片をレポーター遺伝子に組み込み、ZAKI-4 mRNAを発現していることが確認されたグリオーマ細胞株(U-251MG)に導入し、ZAKI-4の転写を調節する部位がどの領域にあるかを検討した。その結果、αE2-5全体を組み込むことによりレポーター遺伝子の発現は5倍に増加することが観察され、αE2-5にはプロモーター活性をもつ領域が含まれていることが明らかとなった。しかしながら、T3存在下ではこの発現はむしろ抑制されたため、U-251MGにおけるT3のZAKI-4発現調節作用をノーザンブロットにより解析したところ、皮膚線維芽細胞とは異なり、T3はZAKI-4遺伝子の発現を抑制することが明らかとなった。そこでT3依存性のZAKI-4遺伝子発現抑制を担う領域がどこに局在するかを検討した結果、転写開始点より3´側に存在することが示された。現在、ゲルシフト法によりこの領域に結合する蛋白の存在とその蛋白の発現がT3により調節を受けているか否かを検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.MIYAZAKI, Y.MURATA, et al.: "Characterization of 5´-Flanking Region of Human ZAKI-4 Gene" Environmental Medicine. 41・1. 25-27 (1997)

  • [文献書誌] D.SARKER, F.KAMBE, et al.: "Expression of Human ZAKI-4 Fusion Protein in Escherichia Coli and Production of the Antibody" Environmental Medicine. 41・1. 34-36 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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