研究課題/領域番号 |
09671045
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
長屋 敬 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (80262913)
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研究分担者 |
神部 福司 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00211871)
村田 善晴 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80174308)
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (40135380)
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キーワード | 甲状腺ホルモン受容体 / 共役因子 / コレプレッサー / 分子生物学 |
研究概要 |
Yeast two hybrid systemを用いて甲状腺ホルモンレセプター共役因子のクローニングを行った結果、Nuclear co-repressor(N-CoR)のhuman homoloque(hN-CoR)と考えられるクローン(B1)を得た。また、colony hybridization法により、そのカルボキシ端の120個のアミノ酸が異なる55個のアミノ酸に置換したhN-CoRの新たなvariantと考えられるクローン(H3)も得た。核内受容体と結合するのに必要なカルボキシル端の部位の一部のアミノ酸が置換されていることにより、これらの2つのhN-CoRの各種核内受容体との結合能に差が生じてくる可能性が考えられた。そこでB1、H3をそれぞれGa14-activation domain vector(pGAD)へ、TR、RAR、VDR cDNAをGa14-DNA binding domain vector(pGBT)へ遺伝子組み換えし、そのプラスミドを酵母細胞へ導入し結合の有無をGA14蛋白を介したβーgalactosidaseの活性変化として解析した。その結果、クローンB1はTR、RARと結合したが、VDRとは結合しなかった。一方、クローンH3はTRとは結合せず、RAR、VDRと結合した。hN-CoRのvariantであるH3と結合する核内受容体の特異性が変化していることより、こうしたvariantの発現量の変化によってco-repressorを介する転写抑制が微妙に調節されている可能性が示唆された。また、wild type hN-CoRとそのvariantであるH3の発現を12種類のヒト培養細胞株(脳腫瘍細胞株、肝細胞癌株、絨毛細胞株、乳癌細胞株、等)より抽出したRNAを用いてRT-PCR法を行い検討したところ、いずれの細胞株においてもwild type hN-CoRの発現が主に発現していることが示された。
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