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1998 年度 実績報告書

脂肪細胞における肥満遺伝子の転写調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09671054
研究機関京都大学

研究代表者

小川 佳宏  京都大学, 医学研究科, 助手 (70291424)

研究分担者 細田 公則  京都大学, 人間環境学研究科, 助手 (40271598)
キーワードレプチン / 脂肪組織 / 転写調節 / ゲルシフトアッセイ / プロモーター活性
研究概要

ヒトのレプチン遺伝子5'-隣接領域には、C/EBP結合部位やSp1結合部位が存在する。今回、レプチン遺伝子の転写調節におけるこれらの転写因子結合部位の関与について検討した。ヒトのレプチン遺伝子5'-隣接領域を転写開始点の上流-2080より順次欠失したDNA断片ならびに部位特異的変異を導入したDNA断片を作製し、ルシフェラーゼ遺伝子の上流に連結したプラスミドを作製した。ラット副睾丸周囲脂肪組織より初代培養成熟脂肪細胞を調整し、電気穿孔法にて各プラスミドをトランスフェクションし、ルシフェラーゼ活性を測定した。標的配列を含むオリゴヌクレオチドプローブを作製し、ラット脂肪細胞核抽出物を用いたゲルシフトアッセイを施行した。同時に抗Sp1抗体あるいは抗C/EBP α抗体を用いたスーパーシフトアッセイを施行した。-2080より-136まで順次欠失したプラスミドではルシフエラーゼ活性に明らかな変化は認められなかったが、-66まで欠失することにより活性は約4分の1に低下し、-44までの欠失により更に活性は約7分の1に低下した。-136までの領域にはC/EBP結合部位(-54〜-46)と2カ所のSp1結合部位(遠位:-103〜-99、近位:-22〜-17)が存在しこれらの転写因子結合部位への変異導入によりそれぞれ約40〜90%のルシフェラーゼ活性の低下が認められた。ゲルシフトアッセイ及びスーパーシフトアッセイにより、脂肪細胞中のC/EBP αとSp1がそれぞれの結合部位に結合することが証明された。以上より、成熟脂肪細胞におけるヒトのレプチン遺伝子5'-隣接領域の-136までに存在するC/EBP結合部位と2カ所のSp1結合部位が脂肪細胞におけるレプチンの転写調節に関与することが明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hioko Mise et al.: "Augmented placental production of leptin in preeclampsia : Possible involvement of placental hypoxia." J.Clin.Endocrinol.Metab.83. 3225-3229 (1998)

  • [文献書誌] Shigeo Yura et al.: "Augmentation of leptin synthesis and secretion through activation of protein kinases A and C in cultured human trophoblastic cells." J.Clin.Endocrinol.Metab.83. 3609-3614 (1998)

  • [文献書誌] Keiichi Imagawa et al.: "Structure-function studies of human leptin." J.Biol.Chem.273. 35245-35249 (1998)

  • [文献書誌] Keiichi Imagawa et al.: "Development of a sensitive ELISA for human leptin using monoclonal antibodies." Clin.Chem.44. 2165-2171 (1998)

  • [文献書誌] Noriko Satoh et al.: "Satiety effect and sympathetic activation of leptin are mediated by hypothalamic melanocortin system." Neurosci.Lett.249. 107-110 (1998)

  • [文献書誌] Yoshihiro Ogawa et al.: "Leptin,a novel placenta-derived hormone in humans." Progress in Obesity Research. 8. 71-75 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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