研究概要 |
膵ポリペプチド(paricreatic polypeptide,PP)はペプチドYY(peptide YY、PYY)及び神経ペプチドY(neuropeptide Y、NPY)とともにPPファミリーペブチドを構成している。 PPの作用に関しては長年研究が行われ、膵外分泌や胆嚢収縮の抑制、循環血中の満腹因子としての作用などがその生理作用と目されているが、未だ明らかではない。 今回の研究はPPの遺伝子組み換えマウスを作製し、PPの生理的及び病態生理学的意義を検討することを目的とした。 今年度はPPの過剰発現したトランスジェニックマウスの研究に展開が認められた。PPの過剰発現トランスジェニックマウスは 1. pCAGGSベクター(βアクチン由来)にマウスPPcDNAを組み込み2. 膵臓(β細胞)にPPの発現が認められたトランスジェニックマウスを一系列作製することに成功し3. PPトランスジェニックマウスは軽度のやせを呈し4. そのフェノタイブの異常はPPの中和抗体により軽減しうることを初めて報告した。
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