研究概要 |
本年度までに我々の施設で発見したトロンボキサン不応症は計6症例となり、現在までに以下のことが判明している。すなわち、患者血小板よりAGPC法にてtotal RNAを抽出し、human thromboxane A_2 receptorのprimer(forward primer,5'-GTGTGCAGCATCGGCCTGATG-3'-reverse primier,5'-GAGGGGCGCTCTGTCCACTT-3')を用いてRT-PCR法にてTXA_2受容体の異常の有無を解析すると、現在までにトロンボキサン受容体に異常を見いだしたものは3症例であり、いずれもArg^<60>がLeuへ置換していた。このうち、一例は、homozygote,一例はheterozygoteであり、現在他症例についても解析を行っているところである。今後は他症例の受容体異常の解析に努めると同時に、これらの異常が血小板刺激伝達にどのように関わっているか、また、homozygoteとheterozygoteでどのような差異があるかなどについて、残りの一年で検討する予定である。
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