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1997 年度 実績報告書

悪性リンパ腫における染色体欠失領域の解析と関連癌抑制遺伝子の単離

研究課題

研究課題/領域番号 09671104
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

木下 朝博  名古屋大学, 医学部, 助手 (60283446)

研究分担者 永井 宏和  名古屋大学, 医学部, 医員
村手 隆  名古屋大学, 医学部, 講師 (30239537)
キーワード悪性リンパ腫 / LOH / 癌抑制遺伝子 / YAC / 染色体
研究概要

悪性リンパ腫における染色体欠失領域をスクリーニングするため、34症例の腫瘍細胞(初発リンパ節)と正常細胞(末梢血・骨髄)を材料として、各染色体短碗長碗1種類づつ計に39種類のmicrosatellite markerを用いてLOH(loss of heterozygosity)解析を行い、染色体1番長碗、3番短碗、6番短碗、6番長碗に約30%程度の欠失領域を見いだした。
6番短碗の欠失は37%と最も高頻度であり、また現在まで悪性リンパ腫における欠失が報告されていない領域であった。この領域に悪性リンパ腫の病態に関わると考えられる癌抑制遺伝子の存在の可能性が示唆されたため、欠失領域の狭小化を目的として染色体6番短碗の詳細な欠失地図作製を29種類のmicrosatellite markerを追加し行った。各症例のLOHのパターンによりD6S260(欠失頻度;11/26=42%)を中心とした領域(D6S1721とD6S1605の間6cM)とD6S1666(欠失頻度;7/18=39%)を中心とした領域(D6S265とD6S291の間 6cM)の2カ所の共通欠失領域を同定した。
D6S1666近傍には既和癌抑制遺伝子候補として報告されているWAF1遺伝子が位置している(D6S260近傍にはない)。WAF1遺伝子について点突然変異の有無を解析したが異常は見いだされなかった。上記2領域には新規の癌抑制遺伝子が存在することが示唆された。
現在 D6S260を中心とする6cMの共通欠失領域を YAC cloneによりクローニング中であり、同部よりの新しいpolymorphic markerの単離により共通欠失領域の狭小化を進めている。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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