研究課題/領域番号 |
09671105
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
谷本 光音 名古屋大学, 医学部, 助手 (10240805)
|
研究分担者 |
飯島 也万 名古屋大学, 医学部, 医員
唐渡 雅行 名古屋大学, 医学部, 医員
|
キーワード | 遺伝子治療 / 造血幹細胞移植 / GLV効果 / ドナーリンパ球輸注 / 血液悪性腫瘍 / 細胞治療 / リコンビナント / AAV |
研究概要 |
AAVによる遺伝子治療を実現していくうえでの課題として、1)大量培養と濃縮法の確立2)野生株のアデノウイルスを使用3)パッケージングラインの確立がある。本年度までに多層式カルチャーフラスコの使用とセシウムクラライド濃度勾配法の確立と共同研究しているカンパニ-と共同研究で1)2)は解決できた。さらに3)についても近く共同研究者により完成する見込みであり、実用にむけてのインフラは整いつつある。その他の課題として現在我々が利用できるAAVプラスミドはクローニングサイトが一箇所であり、またマーカー遺伝子も組み込まれておらず、プロモーターを変更しにくいなどの問題点がある。これらの問題を解決するために本年度は本研究室独自のプラスミドの作成に時間を費やしてきた。基本はマーカー遺伝子はネオ耐性遺伝子、GFP遺伝子、LacZ遺伝子を5'側と3'側に組み込んだものを6つ作成し、新たにCMVのプロモーターを使ったものを作成した。骨髄ドナーのTリンパ球への自殺遺伝子の導入としては、正常リンパ球の培養と増幅についての検討ではOKT3とIL-2を組み合わせ7日間で20倍増殖する系を確立した。また我々の作成したrAAV/Tk/Neotと共同研究者より供与されたレトロウイルスベクターとの比較をおこなったところAAVベクターの導入効率はレトロウイルスベクターに比較して低かった。次年度も同様な実験を行い、臨床におけるリンパ球への遺伝子導入をめざした基礎データの蓄積を行っていきたい。
|