研究課題/領域番号 |
09671113
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西浦 哲雄 大阪大学, 医学部, 助手 (00252669)
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研究分担者 |
吉村 雅史 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
石川 淳 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
金倉 譲 大阪大学, 医学部, 教授 (20177489)
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キーワード | 骨髄腫 / フィブロネクチン / Insulin like growth factor / 糖転移酵素 / 骨髄微小環境 / Gn T III / インテグリン / VLA-4 |
研究概要 |
骨髄腫は骨髄を増殖の場とする腫瘍であることから、骨髄腫細胞の骨髄微小環境のもとての細胞接着・増殖機構の解明は骨髄腫の新たなる治療法の構築において重要であると考えられる。本研究は骨髄腫細胞において骨髄微小環境との糖鎖や細胞外マトリックスを介した接着とそのリガンドやシグナル伝達機構を含む詳細な分子機構の解明を目的とするものである。 1.骨髄腫細胞の新たな細胞接着分子として、cationindependentmannose6phosphate(CIM6P)/insulinlikegrowthfactorII(IGFII)receptorの同定 我々は骨髄腫細胞と骨髄微小環境との接着において、骨髄腫細胞膜のcationindependentmannose6-phosphate/insulinlikegrowthfactorIIreceptor(CIM6P/GFIIreceptor)が接着分子として機能していることを明らかにした。 2.造血幹細胞の増殖・分化における細胞膜糖鎖の意義 糖転移酵素N-acetylgucosaminyltransferaseIII(GnTIII)のトランスジェニックマウスに認められる汎血球減少の解析から骨髄ストローマ細胞の糖鎖構造が正常造血幹細胞の増殖・分化にも重要であることを見いだした。 3.細胞外マトリックスの骨髄腫細胞増殖機構 骨髄腫細胞は細胞外マトリックスであるフィブロネクチンにより増殖が促進されるものがある。その増殖促進のシグナルは、インテグリンVLA4を介し、チロシンキナーゼが働く。さらにRas/MAPK系が関与していることを明らかにしさらにこの現象は広くBリンパ球、B細胞系腫瘍に認められる現象であることが明らかにした。
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