研究分担者 |
飯野 忠史 九州大学, 医学部, 医員
伊藤 能清 九州大学, 医学部, 医員
杉尾 康浩 九州大学, 医学部, 医員
前田 基 九州大学, 医学部, 医員
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研究概要 |
【背景】 AMLl/MTG8融合遺伝子を持つAML(M2)は、長期寛解例にも、PCRにて、MRDの存在が確認されるが、その意義は明らかでない。この様な寛解例には、AMLl/MTG8融合蛋白に対する特異的な免疫機構が存在する可能性がある。既にAMLl/MTG8融合遺伝子を持つ患者の血清中にMTG8 TAF領域に対する抗MTG8抗体の存在が報告されている。そこで細胞性免疫の存在を考え、HLA-A24に結合が予想されるMTG8 TAF領域のpeptideを用い特異的CTLの誘導を健常人より試みた。 【方法】 HLA-A24(HLA-A2/24,B52/35,Cw3)を持つ健常人末梢血の付着細胞を用い、GM-CSF+IL-4添加により樹状細胞を誘導し、peptideをパルスし、IL-7+KLH+IL-2存在下に、CTLを誘導した。自己PHA Blastを用いた51Crreleasing assay、HLA-classIAbによるblocking assy、alloPHA Blast、T2細胞株を用い、その特異性を検討した。また、TCRに対するmonoclonal Abを用い解析した。 【結果】 予想に反して、HLA-A24拘束性CTLは誘導できなったが、AMLl/MTG8(p331-340)特異的HLA-A0201拘束性CD3+4-8+TCRVβ14+CTLが2 line(BAB18,BAB23),AMLl/MTG8(p331-340)特異的HLA-A52拘束性CD3+4-8+(TCRVβ14-)CTLが1line(BAB22)誘導できた。 【今後の展望】 現在、このCTL lineのTCRを解析中である。また、AML(M2)寛解患者末梢血における、上記HLA拘束性peptide特異的CTLの頻度をIFN-gamma ELISPOT assayを用い、検討する予定である。
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