• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

PU.1によるCYBB転写調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09671123
研究機関長崎大学

研究代表者

中村 三千男  長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (30091276)

研究分担者 鈴木 章一  長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (40253695)
熊取 厚志  長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (60244092)
キーワードPU.1 / CYBB / シトクロムb_<558> / 慢性肉芽腫症
研究概要

殺菌に必須な活性酸素を産生する酵素すなわち食細胞NADPHオキシダーゼは、顆粒球(好中球と好酸球)、単球・マクロファージ系およびBリンパ球のみに限局して発現し、しかも分化の後期に現れる。構成成分の中で、細胞内のDADPHから細胞外(ファゴソーム)の酸素分子に電子を直接伝達する最重要分子フラボシトクロムb558の遺伝子[CYBB]は、ハプロイド当たり1個だけで性染色体にある。我々は、この欠損症である慢性肉芽腫症の中に好酸球だけは正常な患者を2名発見し、CYBBの5'上流-53位または-52位にC→T点変異を発見した。この変異で結合できなくなる転写因子としてPU.1とHAF-1を同定した。HAF-1のみが結合できない-56G変異プロモーターはレポーター活性に影響与えないが、PU.1のみが結合できなくなった-50G変異プロモーターはレポーター活性が低下した。従って、PU.1の発現とCYBBプロモーターへの結合こそが、好中球・単球マクロファージ・Bリンパ球におけるCYBB発現に必須な転写因子であった。PU.1は、、好酸球でも発現されているが、その結合が好酸球では阻害されないのか、あるいは好酸球特異的な転写因子が働いており、PU.1が結合できない不利益をカバーしているのか今後の問題でらる。PU.1による発現調節は、単独ではなく他の調節因子と複合体を作っている可能性を示唆するデータを得ており、目下その分離同定を目指している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shoichi Suzuki: "PU.L as an essential activator for the expression of gp91^<phox> gene in human per,pheral neutrophils,monocytes,and B lymphacrtes" Proc.Nati.Acad.Sci.USA. 95・11. 6085-6090 (1998)

  • [文献書誌] Mohammed Anowar Sadat: "GATA-3 represses gp91^<phux> gene expression in eosinoph:L-committed HL-60-C15 cells" FEBS Letters. 436・3. 390-394 (1998)

  • [文献書誌] 中村三千男: "好中球機能とその評価" Surgery Frontier. 5・2. 129-135 (1998)

  • [文献書誌] Atsushi Kumatori: "Nonhomologous recombination between the cytochromeb_<558> heavy chain gene(CYBB)and LINE-1 causes an X-linked chronic granulomatous disease" Genomics. 53・2. 123-128 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi