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1997 年度 実績報告書

成人T細胞白血病の発症、進展に関わる遺伝子の同定および解析

研究課題

研究課題/領域番号 09671125
研究種目

基盤研究(C)

研究機関熊本大学

研究代表者

松岡 雅雄  熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (10244138)

キーワード成人T細胞 / ヒトリンパ向性ウイルスI型 / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / 多段階発癌
研究概要

1)成人T細胞白血病の進展、発症に関わる遺伝子の同定のために慢性型ATL細胞と非腫瘍の感染細胞のmRNAを用いてDifferential display法で解析を進めた。腫瘍細胞で発現が亢進、減弱している遺伝子群を単離し40クローンを得た。このcDNAを再増幅した後、pCR2に組み込んだ。白血病細胞、感染細胞から分離したRNAを用いて逆転写の際に^<32>Pでラベルしたプローブを作成し各クローンの選別を行なっている。来年度は、これらのクローンの塩基配列の決定、発現のパターンを解析する予定である。
2)p16遺伝子は細胞周期調節因子であるがATLでは約30%に欠失、再構成が存在することが明かとなっている。われわれはp16のプロモーター領域のメチル化をサザン法、Methylation specific PCR (MSPCR)で検討し欠失や再構成の存在しない症例にもメチル化が存在しp16遺伝子の転写を抑制していることを明らかにした。
3)Fas抗原陰性のATL症例における遺伝子の変異を証明した。Fas陰性のATL細胞はin vitroでアドリアマイシンによって誘導されるアポトーシスに抵抗性であるだけでなくin vivoにおいても抗癌剤に抵抗性であった。Fas遺伝子の変異が腫瘍の進展に関わっており薬剤耐性とも関連していることを示している。またFas抗原陽性のATLのいても2例Fas抗原遺伝子の変異を同定しFas遺伝子の変異がさらに多い可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tekemoto, S., et al.: "Proliferation of asult T cell leukemia/lymphoma cells is assiciated with the constitutive activation of JAK/STAT proteins." Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 94. 13897-13902 (1997)

  • [文献書誌] Etoh, K-I., et al.: "Persistent clonal proliferation of human T-lymphotropic virus type I-infected cells in vivo." Cancer Res. 57. 4862-2867 (1997)

  • [文献書誌] Arai, M., et al.: "Expression of FAP-1 (Fas associated phosphatase) and resistance to Fas-mediated apoptosis in T cell lines derived from human T cell leukemia virus type 1-ssociated myelopathy/tropical spastic paraparesis patients." AIDS Res Human Retroviruses. 14. 261-267 (1998)

  • [文献書誌] Tamiya, S., et al.: "Mutation of CD95 (Fas/Apo-1) genes in adult t-cell leukemia cells." Blood. (in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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