研究課題/領域番号 |
09671129
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
梶井 英治 自治医科大学, 医学部, 教授 (40204391)
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研究分担者 |
近江 俊徳 自治医科大学, 医学部, 助手 (40296091)
奥田 浩 自治医科大学, 医学部, 助手 (50285772)
岩本 禎彦 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10232711)
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キーワード | 自己免疫性溶血性貧血 / Rhポリペプチド / Rhシステム / 自己抗原 / 自己抗体 / cDNA |
研究概要 |
温式自己免疫性溶血性貧血(AIHA)における抗赤血球自己抗体の特異性に関しては、最近、Leddyらにより、抗Rh抗体が主要な自己抗体の一つであることが示されたが、その詳細については依然として不明のままである。そこで、申請者らは、Rhポリペプチドが自己抗原である可能性について検討することとした。まず、レトロウィルスベクターを用いて4種類のRh cCNA(D、ce、cE、CE)をKU812E細胞に導入し、細胞膜上に各々に対応するRhポリペプチドを発現させた。次いで、これら4種類の発現細胞をパネルセルとして、AIHA患者赤血球膜から解離して得られた8種類の抗赤血球自己抗体の特異性についてフローサイトメトリー法により解析した。その結果、解析した8例中2例に、抗Rhe特異性が同定された。さらに、2例は、Rhce、RhcE、RhCE抗原発現細胞のいずれとも反応したことより、これらの抗原をコードするRhC(c)E(e)ポリペプチドに共通のエピトープを認識しているものと推定された。残りの4例は、いずれのパネルセルとも反応しなかった。今回の抗赤血球自己抗体の解析により、4種類のRhポリペプチドを発現させたKU812E細胞が自己抗体のスクリーニング用パネルセルとして有用であることが確認されるとともに、RhC(c)E(e)ポリペプチドがAIHAにおける主要自己抗原の一つであることが強く示唆された。
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