研究概要 |
1。t(1;3)(p36;q21)転座の転座切断点の絞り込み: この転座をもつ骨髄異形性症候群患者を全国に求め、4検体を集めることができた(2検体は染色体固定細胞のみ。2検体は新鮮末梢血細胞)。これらの検体から染色体標本を作成し、多数の1p36コスミド(FB12,CA5,G7,FD2,CB1,ED8,FD9,G32,AF3,G50,AD8,GG4,G43)を用いてFISHを行い、転座切断点の絞り込みを行った。その結果(中にはシグナルが不明瞭なものもあり、現在再検中)4人の患者ではCA5とG7の間に転座切断点があることが判明した。 平成10年度はこれらのコスミドを含むBACプローブ、またはYACプローブを探しだし、サブ・クローニングを行なってさらに転座切断点を絞り込む予定である。 2。細胞株の樹立: t(1;3)(p36;q21)転座をもつ骨髄異形性症候群患者から得られた新鮮末梢血細胞から種々のサイトカイン(GM-CFS,IL3,IL6,SCF)を添加して細胞株の樹立を試みた。8週間は細胞を維持できたが、その後、徐々に死滅し、結局細胞株の樹立には至らなかった。
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