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1997 年度 実績報告書

スーパー抗原による糸球体腎炎・血管炎発症機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671147
研究種目

基盤研究(C)

研究機関筑波大学

研究代表者

小山 哲夫  筑波大学, 臨床医学系, 教授 (80111384)

研究分担者 菊池 修一  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (40282355)
小林 正貴  東京医科大学, 霞ヶ浦病院, 講師 (10195810)
キーワードメチシリン耐性ブドウ球菌 / スーパー抗原 / 糸球体腎炎 / 血管炎 / エンテロトキシン
研究概要

1)TCRVβ鎖のjunctional diversityの検討:
TCRVβ鎖のjunctional diversityがpolyclonalであることをRT-PCRを用いて測定し,スーパー抗原の関与を確認する.方法はRT-PCRを用いて,TCRVβ鎖のjunctional regions(CDR3)の塩基配列を決定し,junctional diversityの有無を検討した.
患者のPBLにおけるJunctional diversityはpolyclonal,polyclonal+ologoclonalのpatternを呈し,採血するstageにより異なることが判明した.これは患者におけるPBLにおいて,スーパー抗原を介したものに加え,特異抗原を認識していることを示唆している.
2)culture系を用いたTCRVβ陽性CD4+細胞の役割の検討:
TCRVβ陽性CD4+細胞の役割をin vitroのculture系を用いて、細菌性スーパー抗原によるIg産生調節機構の検討.
(1)in vitroの短期培養(10日間)の結果では、正常リンパ球+SEs培養結果、SEの種類により幾つかのTCRVβ陽性CD4陽性細胞が著増・著減することが判明し、その後はIL-2R陽性DR陽性など活性化CD4細胞が著増することが判明した.
(2)またTh1タイプサイトカインは早期に(2-6日),Th2タイプサイトカインは培養後期に増加することが判明し、これらはSEsの種類には無関係である.
(3)IL-2R陽性Tα、Tγ細胞は前値に比して数倍以上に増加し、IGA、IgG産生B細胞をHELPすることが判明した.
3)免疫複合体の抗原系の検討:
糸球体に沈着している,あるいは血漿交換療法で得た試料をもとに,沈着している免疫グロブリンを抽出し,含まれるEluate中,あるいは循環中の抗原の検索を行い,本免疫複合体がMRSA抗原特異的か非特異的かについて検討した.
(1)サンドイッチELISAを用いた系で、循環免疫複合体中に各種SEsからなる免疫複合体を検出した.現在western blot法にて確認中である.
(2)精製循環免疫複合体をマウスに投与することにより、受身血清病腎炎の系にて糸球体内局在・炎症惹起性を確認した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Koyama A: "Glomerulonephritis associated with MRSA infection" Kidney Int.41. 207-216 (1995)

  • [文献書誌] Koyama A: "Superantigen-related nephropathy" 12th ICN,1993. 79- (1993)

  • [文献書誌] Kobayashi M: "Renal lesion associated with MRSA infection" J.Am.Soc Nephrol. 6. 424- (1995)

  • [文献書誌] Yoh K: "Superantigen glomerulonephritis and vasculitis due to MRSA infection" J.Am.Soc.Nephrology. 6. 436- (1995)

  • [文献書誌] 小山哲夫: "Annual Review 腎臓 1996 中外医学" スーパー抗原関連腎炎(中外医学社, 8 (1996)

  • [文献書誌] 小山哲夫: "最新内科学大系 腎泌尿器疾患" スーパー抗原関連腎炎(中山書店), 11 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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