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1999 年度 実績報告書

遠位尿細管のプロトン分泌機序と再吸収機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09671172
研究機関自治医科大学

研究代表者

宮田 幸雄  自治医科大学, 医学部, 助手 (00285777)

研究分担者 武藤 重明  自治医科大学, 医学部, 講師 (40190855)
キーワードトログリタゾン / 近位尿細管 / Na / HCO3共輸送体
研究概要

糖尿病治療薬であるトログリタゾン(Tro)では浮腫がみられることがある。今年度は、この浮腫の機序解明のため、Troのウサギ近位尿細管(S2)におけるイオン輸送体の制御、特に血管側膜に存在するNa-HCO3共輸送体への影響について検討したい。
血管側に50mMTroを添加すると管口腔側膜電位(V_T)、基底側膜電位(V_B)ともに脱分極した。基底側膜HCO3を25mMより2.5mMに減少させると、V_Bは脱分極した。50mMTroを添加しておくと、脱分極の程度は増加した。さらにTroを除去すると脱分極の程度は元に回復した。HCO3のtransferance number(T_<HCO3>)を算出すると、0.5μMTro添加では対照と有意差はなかったが、5μM,50μMTroではいずれも対照に比較し有意に増加した。基底側膜に、50mMTroを添加すると細胞内は酸性化した。基底側膜HCO3を25mMより2.5mMに減少させると、細胞内pH(pH_i)は低下した。細胞内酸性化をdpHi/dtを用いて比較すると、0.5μMTro添加では対照と有意差はなかったが、5μM,50μMTroではいずれも対照に比較し有意に増加した。基底側膜のNaを147mMより14mMに減少させると、細胞内pH(pH_i)は低下した。細胞内酸性化をdpHi/dtを用いて比較すると、0.5μMTro添加では対照と変化なかったが、5μM,50μMTroではいずれも対象に比較し有意に増加した。以上より、Troはウサギ近位尿細管(S2)において基底側膜に存在するNa-HCO3共輸送体を刺激することがわかった。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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