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1998 年度 実績報告書

変異挿入により生じた新たな嚢胞腎トランスジェニックマウスの分子生物学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 09671183
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

土屋 健  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00246472)

研究分担者 横山 尚彦  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70191525)
望月 俊雄  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00277120)
キーワード嚢胞腎 / トランスジェニックマウス / NalkATPase
研究概要

研究者らは挿入変異(insertional muatgenesis)により新たに発生した左右内臓逆位、嚢胞腎を有するトランスジェニックマウスの組織学的、分子生物学的検討を行ってきた。
1. 候補遺伝子の決定およびヒトhomologueの確定。転写領域の全長のcDNAをクローニングすることに成功し、Nature誌に報告した。遺伝子構造上ankyrin配列が認められたため、細胞骨格蛋白である可能性が示唆された。また、全長cDNAの塩基配列、アミノ酸配列が決定されたため、ヒトのhomologueの検索を行い、ヒト遺伝子のほぼ全長が獲得され、現在は、内臓逆位の家系でのmutation検索を行っている。
2. アミノ酸配列によりoligoおよびfusion proteinをもとにして、polyclonal抗体を作製しているが、主として腎尿細管の細胞質に染色性を認めており、確認を行っている状況である。今後はラットリンパ節法によりinonocIonal抗体の作製を行う予定である。
3. 嚢胞腎の組織学的検討。嚢胞は腎遠位集合尿細管を中心に認められるが、膜蛋白の局在は正常なpolarityを維持していることを学会等で報告した。Cytokeratinなどの細胞質蛋白は、その染色性が低下しておりやはり細胞骨格の異常を示唆する所見と考えられた。
今後は、抗体の完成により発現、局在の検討を進めること、およびgreen fluorescence protein(GFP)などの手法を用いて細胞内での局在を可視化する計画である。また、ヒトにおいては内臓逆位家系でのmutationの同定により、本遺伝子の体幹形成での役割を明らかにすることが可能と考えられるが、さらに腎の低形成、胆道閉鎖などの上皮細胞の異常に起因するとかんがえられる疾患群での本遺伝子の関わりを検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Toshio Mochizuki: "Cloning of inv, a gene that controls left/right asymmetry and kidney development" Nature. 395,6698. 177-181 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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