研究課題/領域番号 |
09671196
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
池田 一成 慶應義塾大学, 医学部・小児科, 助手 (00193194)
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研究分担者 |
徳村 光昭 慶應義塾大学, 医学部・小児科, 助手 (70172153)
佐藤 清二 慶應義塾大学, 医学部・小児科, 講師 (80146638)
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キーワード | 胎児肺 / 肺の発達 / TTF-1 / 肺上皮細胞 / サーファクタント蛋白 |
研究概要 |
いただいた研究費を用いて平成9年度、以下の成果を得た。 1.ヒトThyroid Transcription Factor-1(以下、TTF-1と略)遺伝子の上流約3kbの塩基配列を決定した。このTTF-1遺伝子上流3kbにレポーター遺伝子としてルシフェラーゼを用いて、肺胞II型細胞様のMLE-15とnegative controlとしてNIH3T3細胞にtransfectionしたところ、MLE-15に有意に高いルシフェラーゼ活性が認められた。さらにこの結果をin vivoで証明するため、TTF-1遺伝子上流3kbにルシフェラーゼをfusionさせたtransgenic miceを作成した。日齢0で各臓器のルシフェラーゼ活性を測定したところ肺、中枢神経に有意に高値のルシフェラーゼ活性が認められた。 2.ヒトTTF-1プロモーター領域のDNA塩基配列を調べたところ、上流350bp以内に2ヵ所hepatocyte nuclear factor-3(以下、HNF-3と略)のコンセンサス配列を見いだした。deletion mutant、cotransfection、DNA footprinting、site directed mutagenesis、EMSAというstandard techniqueを用いてHNF-3βがTTF-1遺伝子をup-regulationすることを証明した。 3.肺組織の組織学的検索の第一歩としてDr.Whitsett、Dr.DiLauroの好意で提供されたそれぞれの抗pro SP-B・pro SP-C抗体、抗TTF-1抗体を用いた免疫組織化学法を確立した。今後は電顕での観察も併用する予定である。 以上の成績を第29回日本小児呼吸器疾患学会、第42回未熟児新生児学会において報告した。
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