研究概要 |
レチノイン酸(RA)は細胞内の2つの核内受容体(レチノイン酸受容体:RARa、bg、レチノイドX受容体:RXRa)と2つの細胞内蛋白(細胞性レチノイン酸結合蛋白:CRABPI,CRABPII)によってそのシグナルが伝達され標的細胞に効果が表れるとされている。しかし、細胞性レチノイン酸結合蛋白(CRABPI、CRABPII)の両者の遺伝子欠失マウスではほとんど異常がみとめられず正常であったことが報告されている(Development1995,121,539)。 免疫組織化学染色でCRABPI、CRABPII蛋白の発現をマウス胎仔心で検討したところ、発生初期から心筋に強い発現がみとめられた。またRARとRXR蛋白も同様に心筋で発現が認めら、とくに房室管の心内膜床部域と流出路の円錐動脈幹隆起部の直下の心筋に強い発現を認めた。上皮性間葉細胞や心内膜にはいずれもその発現は認められなかった。 ノザンブロットで、RA処理マウス胎仔心ではRARa,RARb因子が増加した。胎仔心を心房、心室、流出路にわけてRA効果を検討したところ、それぞれRAに対する反応が異なることが判明した。 第62回日本循環器学会発表(1998年3月東京)、Weinstien発達心血管カンファレンス発表(1998年5月ナッシュビル市、テネシー州、米国)、第34回日本小児循環器学会発表(1998年7月東京)、American Heart Association the 71st Scientific Sessions発表(米国心臓科学会議、1998年11月ダラス市、テキサス州、米国)、第5回先天性心臓病の疫学と形態形成国際シンポジウム発表(1998年12月東京)、第32回日本発生生物学会発表予定(1999年5月神戸)第35回日本小児循環器学会発表予定(1999年7月福岡)
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