研究課題/領域番号 |
09671233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
臼杵 尚志 香川医科大学, 医学部・附属病院, 教授 (90232834)
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研究分担者 |
平田 拓 山形大学, 工学部, 助教授 (60250958)
小野 光弘 山形大学, 工学部, 教授 (60007010)
合田 文則 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (90294769)
前田 肇 香川医科大学, 医学部, 教授 (00075508)
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キーワード | 電子スピン共鳴 / 臨床 / 組織酸素分圧 / L-band / サーフェイスコイル型共振器 |
研究概要 |
1,L-バンドESR分光装置システムの設計設置 In vivo ESR oximetryを用いた精度の高い組織酸素分圧測定の臨床応用を実現するために、従来のループギャップ共振器で計測できない寸法の生体内の電子スピン共鳴計測を行う必要がある。そのため、1997年4月にESR分光装置が香川医科大学に設置後、L-バンドESR分光装置に最適なサーフェイスコイル型共振器の設計製作を行うため、この分野で最も研究の進んでいる山形大学工学部の研究グループを研究担当者に加え、また、国際的に最も高感度のL-バンドESR分光装置システムをもつDartmouth大学EPR研究所の協力を得て、電子スピン共鳴強度が最大となるサーフェイスコイル型共振器(1.2GHz)の設計試作し、1997年9月にL-バンドESR分光装置を設置し、in vivo ESR oximetryの計測が可能な状態になった。さらに1997年10月にDartmouth大学から研究者を迎え改良おこなった。この計測システムは国内外に設置されているL-バンドESR分光装置システムの中で最高クラスの測定感度を実現している。 2,動物実験での組織酸素分圧の計測 組織酸素分圧を動物実験で施行するにあたり最も大きな因子としての麻酔と体温の影響が、各種病態や薬剤による変動より大きい可能性が考えられるため、予備実験としてこれを行った。マウスの筋肉の組織酸素分圧はケタミン/ザイロジン麻酔で体温を保持したA群で18.1±0.4mmHg(n=12)、保持しなかったB群で14.3±0.3mmHg(n=12)、さらに無麻酔のC群で24.2±0.3mmHg(n=12)ですべての群間に有意差(P<0.01)を認めた。このことより体温保持は麻酔による酸素分圧の低下の影響をおさえるが、無麻酔での各種病態や薬剤による変動より大きいため、無麻酔状態で研究をする必要があること明らかにした。
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