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1997 年度 実績報告書

敗血症におけるビリルビンの抗酸化作用と小腸粘膜でのヘムオキシゲナーゼの誘導

研究課題

研究課題/領域番号 09671234
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

清水 周次  九州大学, 医学部, 助手 (70274454)

研究分担者 山口 登喜夫  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30134745)
山口 幸二  九州大学, 医学部, 講師 (50191226)
黒木 祥司  九州大学, 医学部, 講師 (30215090)
千々岩 一男  九州大学, 医学部, 助教授 (90179945)
キーワード敗血症 / ビリルビン / 活性酸素 / 小腸 / ヘムオキシゲナーゼ
研究概要

【A】敗血症患者における血清ビリルビンの抗酸化作用について
活性酸素障害の指標としての血清中過酸化脂質(MDA)値は、敗血症患者において正常ボランティアに比し高い傾向を示し、敗血症患者の生体内で活性酸素による組織障害が生じていることが示唆された。また血清ビリルビン値も敗血症患者で高く、MDAとの間に正の相関が認められた。これは生体内で生じた組織障害が強いほどビリルビンの上昇が大きいことを示す。今後はビリルビンの尿中酸化物を測定しこのビリルビンの上昇が抗酸化剤として作用していることを証明する予定である。なお血清インターロイキン6(IL-6)値は、正常人に比し明らかな差は認められず、現在のところ予想された結果は得られていない。
【B】敗血症ラットにおける腸管粘膜でのヘムオキシゲナーゼの誘導について
エンドトキシン投与群において白血球数が低下したことから敗血症の状態であることが裏付けられた。この群では組織中MDAおよび還元型グルタチオンはエンドトキシン投与後5時間でそれぞれ上昇と低下を認めており、小腸粘膜において酸化傷害が生じていることが示された。またエンドトキシン投与5時間後までの早期に、対照群に比し小腸粘膜で2ないし4倍のヘムオキシゲナーゼ(HO)のmRNAの発現が認められた。敗血症において小腸内でストレス蛋白であるHOが積極的に産生されていることが証明された。これらのことよりヒトのデータより得られた組織の酸化障害によるビリルビンの上昇は、HOによりビリルビンが積極的に産生されている可能性が高い。組織中のビリルビン、IL-6、尿中ビリルビン酸化物の測定に関しては、現在実験を進めている。今後は症例数を増やし統計学的な差を求めていくとともにエンドトキシン投与後24時間までの推移を検討する予定である。なお肝組織における各因子については一定の傾向が認められず、現在検討中である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2015-04-28  

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