すでに我々はcdc2のdeletion typeのvariantであるΔcdc2をクローニングし、日本DNAデータバンクに登録している。平成9年度は、cdc2ΔTの蛋白レベルでの機能解析を行い、Cancer Research誌に投稿した。平成10年度は、他のcdk familyに於けるvariantとして、cdk2のvariantCナあるcdk2ΔTをクローニングし、日本DNAデータバンクに登録した。また、cdk2ΔTの蛋白レベルでの機能解析を行うためリコンビナントcdk2ΔT蛋白を作成した。 1. cdk2ΔT-cDNAのPCR法による作製 原発性乳癌新鮮凍結標本よりmRNAを精製。リコンビナント用に両末端配列を調整した。2. リコンビナントcdk2ΔT蛋白の精製 CMV-promoterを用いて、両末端配列を調整したcdk2ΔT-cDNAをSaos2osteosarcoma cellへ遺伝子移入した。現在、免疫沈降反応を用いたWestern-blotting(IP-Western-blotting)による蛋白の解析中であるが、cdc2ΔTと同様p21への結合能を認めていない。
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