| 研究概要 |
【目的】乳癌局所リンパ節リンパ球より腫瘍特異的細胞障害性Tリンパ球を誘導し、その細胞障害性について検討する。
【方法】乳癌患者2例より採取した局所リンパ節から濃度勾配遠心法にてリンパ球を採取し、48時間固層化抗CD3にて刺激培養後、低濃度IL-2下に2週間培養をおこなった。γ線にて不活化したPC-9(肺腺癌株)、またはMCF-7(乳癌細胞株)にて刺激培養を1週間に1回、合計3回行い,その細胞障害性を^<51>Cr release assay法、サイトカイン産生にて評価した。
【結果、考察】PC-9で刺激誘導したCTLはPC-9に対してはclass Iを介した細胞障害性を示すが、MCF-7に対しては細胞障害性を示さなかった。またMCF-7にて刺激誘導したCTLはMCF-7に対してはclass Iを介した細胞障害性を示したが、PC-9に対しては障害性を示さなかった。これらよりPC-9、MCF-7上にそれぞれ異なる抗原が存在することが考えられ、CTLはそれを認識して細胞障害性を示すことが考えられた。
【今後の展望】抗MCF-7を用いて腫瘍抗原の同定を行う。
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