研究課題/領域番号 |
09671275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大河内 信弘 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40213673)
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研究分担者 |
土井 秀之 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (90188839)
藤盛 啓成 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (50238622)
里見 進 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00154120)
桜田 正寿 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (40292320)
宮崎 修吉 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50282075)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | DNA / キメリズム / 拒絶反応 / 腎移植 / 尿 |
研究概要 |
本研究の目的は、移植患者の末梢血と尿の抗原性を調べることで、移植腎の拒絶反応、免疫抑制剤の副作用、IgA腎症等の自己免疫疾患の再発、を鑑別診断する全く新しい方法論の確立である。本研究の結果は1、拒絶反応時のキメリズムの変化の解析・・・末梢血液の分析:腎移植後、長期生着例において末梢血中にドナー由来の細胞が循環している所謂末梢血キメリズムの認められることが明らかとなった。我々の研究では生体腎移植の際、術前ドナー血輸血(DST)を施行しているが、特にこのDST症例では88%の高頻度にキメリズムの成立を認めた。本研究では腎組織診断に加え,男から女へのヒト腎移植例を対象としてY-染色体上の特異的領域をPCRで検出し,HLA―DRミスマッチの症例も加え, DRのDNAタイピングによリキメリズムを追跡した。その結果、拒絶反応の発生率とキメリズムの有無には関連を認めなかった。2、尿におけるドナー由来綱胞の分析・・・拒絶反応時における尿沈鎖渣細胞の表面抗原の変の解析: 移植患者の尿沈査中のグラフト由来HLA―DRmRNAの出現をRT―PCRで検出した。その結果安定期(拒絶反応を認めない)の37症例では33例(90%)で陰性であった。拒絶反応時は22例中20例(91%)にドナー細胞を認めたが、治療後は18例が尿中のトナー腎由来の細胞の消失をみた。以上の1ならびに2の結果から末梢血液における分析尿におけるドナー由来細胞の存在は拒絶反応と関連しない、 ドナー由来細胞の分析法は臨床における移値腎の急性拒絶反応の診断に有用であると考えられる。
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