研究課題/領域番号 |
09671283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長田 卓也 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (90272559)
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研究分担者 |
高見沢 勝 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (40216784)
名川 弘一 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (80228064)
武藤 徹一郎 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (20110695)
津野 ネルソン 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50282637)
柴田 洋一 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (30010474)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 免疫療法 / 樹状細胞 / 腫瘍抗原 / 消化器癌 / サイトカイン |
研究概要 |
(in vivoにおける樹状細胞を用いた受動免疫療法のプロトコールの作成) 平成9年度に行った樹状細胞の採取条件の検討結果に従い、マウス肝より分離した樹状細胞を腫瘍抗原に感作させた。腫瘍抗原の精製は腫瘍細胞を超音波破砕したそのままを抗原として用いる群と超遠心により細胞膜分画のみ精製した群、腫瘍細胞そのものを放射線照射して用いる群とを比較したが、前2者間で有為差はなく、腫瘍細胞そのものを用いた群ではその後に誘導しうる細胞障害性が弱かった。細胞内蛋白もMHCに提示され腫瘍抗原として免疫反応を誘導しうることが明らかとなっており、臨床的な応用を考えると腫瘍細胞を破砕したものを抗原として用いることで十分であると考えられた。樹状細胞を抗原刺激した後、様々なサイトカインおよび半球培養上清にて刺激しその抗原提示能を検討したが単球培養上清が最も強い活性化作用を有し、TNFaも弱い活性化を示した。 Balb/cマウスにおけるcolon26脾注後肝転移モデルを用い、微小肝転移形成時における腫瘍抗原感作樹状細胞のin vivoにおける有効性を検討した。検討は腹腔内GM-CSF投与群、GM-CSF遺伝子導入マウス肝細胞前投与群、何も処置せず腫瘍抗原感作樹状細胞のみを投与する群の3者にて行った。なおIL-12遺伝子導入肝細胞の作成ができなかったためこれを併用する群等は置かなかった。現在までまだ最終的な結果は出ていないが、preliminalyな結果ではGM-CSF遺伝子導入マウス肝細胞の前投与群において肝腫瘍発育の抑制が観察されており、ヒト術後アデュバント治療として肝転移再発を抑制するのにGM-CSFの局所投与が有効な可能性が示唆された。今後更に最終的な結果の解析を待つとともに、IL-12を用いたアデュバント療法の可能性も検討していきたい。
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