研究課題/領域番号 |
09671285
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
甲斐崎 祥一 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70291325)
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研究分担者 |
菅野 純夫 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (60162848)
富永 治 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10261976)
名川 弘一 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (80228064)
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キーワード | TGF-β受容体 / 可溶型受容体 / 転移抑制 |
研究概要 |
平成9年度はヒトの分泌型TGF-β受容体遺伝子導入細胞株を作製した。 1.(可溶型受容体発現ベクターの作製)既報によれば、TGF-β受容体のうちTGF-βと結合するのは1型ではなく2型である。そこでマウスTGF-β2型受容体遺伝子(東京大学医科学研究所友田より供与)を鋳型として、細胞外領域のみをcodeするDNA配列をPCRにて増幅した。これを発現ベクターpEF321flに組み込みpEFSRIIを作製した(SRII=soluble receptor type II)。これはTGF-β2型受容体の細胞外領域のみを発現するので、発現した蛋白は分泌型蛋白になる。この蛋白がTGF-βとの結合能を保持していれば、可溶型受容体になることになる。 2.(可溶型受容体遺伝子導入細胞株の作製)マウス線維肉腫細胞株MC1にリポフェクチン法でpEFSRIIを導入した後、G418で薬剤選択しstable transfectantを作製した。得られたstable transfectantを限界希釈法でクローニングし可溶型受容体の発現の有無を調べた。発現の確認は、可溶型受容体遺伝子をprobeとしてNorthern blottingで行った。これにより可溶型受容体を分泌する細胞株を得た。 3.(可溶型受容体遺伝子導入株の特性)可溶型受容体遺伝子導入株は形態的にも細胞の大きさが増し、正常細胞に近い形態を示していた。また接触阻止が一部回復しているのか、重なり合って増殖することはなくなった。しかしマウスに移植すると親株同様腫瘍を形成した。 平成10年度は、可溶型受容体遺伝子導入株の培養上清を濃縮し、TGF-βに対する中和能を検討する予定である。また導入株における転移・関連遺伝子の発現変化を検討する予定である。さらに肺転移形成能の変化についても検討する予定である。
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