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1997 年度 実績報告書

高感度撮像素子を応用した蛍光標識モノクローナル抗体による大腸癌診断に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671296
研究種目

基盤研究(C)

研究機関浜松医科大学

研究代表者

田中 達郎  浜松医科大学, 医学部, 助手 (90273185)

研究分担者 宮川 厚夫  浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (10283376)
今野 弘之  浜松医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00138033)
キーワード高感度撮像素子 / 蛍光標識モノクローナル抗体 / 近赤外線 / 大腸癌 / ガン転移 / ヌードマウス / ヒトガン転移モデル
研究概要

ヒト大腸癌株TK15をヌードマウス背部皮下に移植後約30日にて対照群にはPBS、IgG群にはFITC標識IgG、SF25群にはFITG標識SF25モノクローラル抗体を静脈内投与した。観察した蛍光像を画像処理装置で定量化し比較すると、腫瘍組織における投与24時間後の蛍光強度はSF25投与群は848.4であり、control群の480.5とに比し有意に高値を示した。また48時間後には594.2に低下したことから、抗体投与後観察指摘時間は24時間であることが示唆された。しかし、この実験系では自己蛍光が強度なため、臨床応用にむけては蛍光色素の変更の必要性が生じた。そこで、組織自己蛍光が軽度で組織透過性に優れた近赤外線領域での蛍光色素を選択し、抗CEAモノクローナル抗体に標識した。この薬剤の投与にて蛍光を観察し、腫瘍集積性を検討した。ヒト大腸癌株TK4背部皮下移植ヌードマウスに、蛍光標識抗CEAモノクローナル抗体を投与し、癌細胞組織の蛍光を高感度カメラにて観察した。近赤外線領域での蛍光観察では肝臓の自己蛍光は軽度であり、その他の健常組織での自己蛍光もごく軽度であった。蛍光標識モノクローナル抗体の投与により、腫瘍組織が蛍光を発し、特異的に識別できた。直接腫瘍表面に近赤外線光を励起した場合でも、蛍光が観察されたことにより、近赤外線の良好な組織透過性が示唆された。リンパ節転移モデルを用いた同様な実験にても、転移巣の蛍光の観察に成功した。今後、実験結果の再現性を確認し、癌患者に対しこの方法を用い、細径腹腔鏡下に微小転移の画像診断法に応用すべく検討を進めたい。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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