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1998 年度 実績報告書

アポトーシス関連遺伝子を用いた癌遺伝子治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09671304
研究機関大阪大学

研究代表者

清水 重臣  大阪大学, 医学部, 助手 (70271020)

研究分担者 恵口 豊  大阪大学, 医学部, 助教授 (20243206)
キーワードyama / cpp32 / Bcl-2 / アポトーシス
研究概要

アポトーシス実行機構の最下流に位置するyama/cpp32遺伝子を癌に高発現させた後に低容量の抗癌剤を投与することにより、正常細胞の障害を少なく強い抗腫瘍効果を得る新たな癌遺伝子治療法を確立することを目的として研究を行った。
まず数種類の癌細胞株にyama/cpp32遺伝子をリポフェクション法にて導入すると、遺伝子発現単独ではアポトーシスを誘導しないものの、抗癌剤であるVP16を惹容量投与するとアポトーシスが激しく誘導された。低容量VP16のみではアポトーシスは誘導されなかったため、yama/cpp32遺伝子がアポトーシス誘導に寄与していることが判明した。また肝癌モデルラットに、adenovirusを用いてyama/cpp32遺伝子に発現させた後に低容量VP16を静脈注入すると、Yamaの活性が上昇し、肝癌細胞にアポトーシスが誘導され、最終的に腫瘍の縮小が見られた。yama/cpp32遺伝子単独や、VP16単独では抗腫瘍効果は得られなかった。
同様の抗腫瘍効果は、VP16の代わりに放射線を照射した際にも観察された。一方、yama/cpp32の上流でアポトーシスを抑制するBcl-2を過剰に発現しておくと、yama/cpp32遺伝子導入の効果は得られなかった。従って、yama/cpp32遺伝子を用いた遺伝子治療はBcl-2低発現腫瘍において効果的に機能すると考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Yamabe: "Prevention of hypoxic liver cell necrosis by in vivo human bcl-2 gene transfection." Biochem.Biophys.Res.Commum.243. 217-223 (1998)

  • [文献書誌] S.Shimizu: "Bcl-2 prevents mitochondrial potenmtial loss by regulating ion flux." Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 95. 1455-1459 (1998)

  • [文献書誌] S.Okuno: "Bcl-2 prevents caspase-independent cell death." J.Biol.Chem.273. 34272-34277 (1998)

  • [文献書誌] 清水重臣: "アポトーシスの分子機構" 生化学. 70. 14-21 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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