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1997 年度 実績報告書

チロシンキナーゼc-kitの消化管ペースメイカ-細胞と平滑筋腫瘍の発生に果たす役割

研究課題

研究課題/領域番号 09671305
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

西田 俊朗  大阪大学, 医学部, 助手 (40263264)

研究分担者 廣田 誠一  大阪大学, 医学部, 助手 (50218856)
内山 安男  大阪大学, 医学部, 教授 (10049091)
キーワードGastrointestinal Stromal Tumor / c-kit / gain-of-function mutation / 消化管平滑筋腫 / Interstitial Cells Cajal / 予後 / 再発
研究概要

申請者らは、Gastrointestinal Stromal Tumor(GIST)の症例約100例をretrospective and prospectiveに集め、免疫組織染色により各腫瘍に於ける細胞分化マーカー(c-kit,vimentin,desmin,a-smooth muscle actin,S-100,CD34)の発現状況を検索し、約80%の腫瘍がc-kitを異常発現していた。これらc-kit陽性腫瘍は特異的に血液幹細胞やCajal細胞のマーカーであるCD34 vimentinを発現し、平滑筋や神経原性細胞のマーカーであるdesmin,α-smooth muscle actin,S-100は陰性であった。GISTに於けるc-kitの発現は免疫組織染色のみならず、in situ Hybridization, Western Blotting,Northen Blottingにても確認され、消化管の上皮性腫瘍や癌には発現していなかった。Prospectiveに集めた5例のGISTよりmRNAを抽出しc-kitのmutationを検索したところ、全例Exon11にgain-of-functionの変異を認めた。この変異は、c-kitの恒常的活性化を起こすだけでなく、変異c-kitをtransfectionした細胞に自己増殖能を付与し、nude mouseにこの細胞を移植すると腫瘍を形成した。
現在、retrospectiveに集めた約100例のGIST症例を用い、変異c-kitの存在と再発予後悪性度との関連を臨床的に検討しているが、c-kitの変異はExon11のCodon550-560の間に集中し、c-kit変異の存在する症例は悪性度再発率が高く、予後は不良である。
さらに、我々は、multiple GISTの多発する家系を発見し、この家系の中でGISTを発生している患者さんではgermlineにc-kit変異を確認しており、現在この一族の方々のご協力の下に、c-kitのGIST発生に果たす役割を明らかにしつつある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hirota S.et al.: "Gain-of-function mutation of c-kit in human gastrointestinal stromal tumors." Science. 279. 577-580 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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