研究概要 |
平成9年度の研究内容報告 1.in vitro実験の開始としてhuman pancreatic cencer cell lineとしてSW1990,Pancl, panc2を大阪市立大学第一外科より入手、細胞培養した。 2.上記3cell linesの細胞増殖曲線、doubling timeをcell count法にて求めた。 今後の遺伝子治療が化学療法に優ることを証明するために、これらcell linesの代表的抗癌剤であるCDDP,5FUに対する感受性をMTT assayにて求めた。 4.cell lineのmolecular characterizationを検索するために、膵臓癌に多いとされるK-ras(codon 12),p53のmutationの有無をPCR-SSCP法、autosequencer法にて解析を施行した。 5.panclにK-ras codon12にmutationが認められたため、今後の遺伝子治療の対象とした。 今後、平成10年度の研究予定 1.exon 12の部分をレトロウイルスベクターLNSXを用い、アンチセンス、センス方向に組み込んだ発現プラスミドを作製しリポフェクション法にて上記細胞に遺伝子導入を試みその活性をみる。 2.アンチセンスK-ras発現ベクターを導入した細胞株にてWestern blottingにて蛋白レベルでK-ras発現が抑制するか否かを確認する。 3.遺伝子被履金粒子を超音波処理にて作製し、遺伝子導入装置(イデラ)を用い遺伝子を導入する。 4.2)3)による遺伝子導入後の細胞増殖抑制効果効率を比較しgene gunによる遺伝子導入の有用性をin vitroにて評価する。 5.上記遺伝子導入をnude miceにてin vivo実験とする。
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