研究課題/領域番号 |
09671325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
吉田 典行 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (60174934)
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研究分担者 |
井上 典夫 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (10223265)
安藤 善郎 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (80244383)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 大腸癌 / 肝転移 / Thymidine phosphorylase / 大腸癌株LS174T / 6-amino-5-chlorouracil |
研究概要 |
大腸癌組織内Thymidine phosphorylaseと癌巣辺縁微小血管面積より検討した血管新生との関連では両者の間に正の相関が得られたが、p53ならびにTUNEL染色でのアポトーシスとの関連を検討した結果両者間には一定の傾向が得られなかった。今回大腸癌における血管新生因子であるThymidine phosphorylaseの阻害剤の一つである6-amino-5-chlorouracilを用い大腸癌肝転移抑制効果の有無につき検討したので報告する。 【方法】大腸癌株LS174Tを6週齢のBALB/c nu(+)の皮下移植後14日の腫瘍を摘出し細切後メッシュを用い腫瘍細胞浮遊液を作成する。マウスをネンブタール麻酔下に肋骨弓下開腹し30G注射針を用い上腸間膜静脈より腫瘍細胞106個を注入する。腫瘍細胞注入後1週目より血管新生阻害剤6-amino-5-chlorouracilを腹腔内投与しコントロール群と比較し肝転移抑制効果の有無を検討した。 【結果】6-amino-5-chlorouracilを注入した群の平均体重は16.8±0.7g、コントロール群18.3±1.0と両者間に有意傾向(p=0.009)が認められたが、平均肝重量には注入群1-4±0.2g,コントロール群1.4±0.1gと両者間に差はなかった。一方、6-amino-5-chlorouracilを注入した群の平均転移個数は3.0±1.0個に対し、コントロール群5.3±1.5と両者間に有意傾向が認められた(P=0.09)。 【まとめ】大腸癌株LS174Tを用いThymidine phosphorylaseの阻害剤である6-amino-5-chlorouracilを腹腔内投与し、有意傾向ながら肝転移抑制効化の可能性が示唆された。
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