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1998 年度 実績報告書

摘出灌流肝を用いた肝補助療法装置の簡略化の工夫

研究課題

研究課題/領域番号 09671344
研究機関関西医科大学

研究代表者

上山 泰男  関西医科大学, 医学部, 教授 (90127069)

研究分担者 川口 雄才  関西医科大学, 医学部, 講師 (10177660)
權 雅憲  関西医科大学, 医学部, 助教授 (70225605)
キーワードliver failure / hepatic coma / liver support / NO / HGF / liver perfusion
研究概要

我々はこれまで摘出肝(ブタ、ヒヒ)を用いた肝補助装置を用いて肝不全の治療を行ってきたが、この肝補助装置の有効性を損なうことなく簡便性を高めるための研究を行っている。
肝不全ブタを門脈と下大静脈を吻合したのち肝動脈を結紮することにより作成し得た。この動物は循環呼吸管理を行っても約20時間で肝不全で死亡した。この肝不全ブタの動脈血にて摘出正常ブタ肝を30時間灌流した得た。この時、摘出肝のエネルギー代謝等、肝代謝能を正常に維持することができた。これにより、oxygenatorとポンプを肝補助装置より除くことが可能となった。
肝不全ブタの動脈血で摘出正常肝を灌流した時の摘出肝の酸素消費量は、正常肝ブタの動脈血で摘出正常肝を灌流した時の摘出肝の酸素消費量より著しく多かった。これはこの摘出正常灌流肝が metabolic load に対応して肝不全ブタの代謝を補助していることを示唆するデーターである。
肝不全ブタの血中ビリルビン値、アンモニア値、乳酸値等は、この摘出肝により低下せしめ得た。
肝不全作製後の生存時間も延長せしめ得た。以上のデーターはArtificial Organns(1999)in pressに発表した。
最終年度は臨床例の如く(1) 肝不全が発症してから時間が経過した肝不全ブタで本装置による肝補助を行い、生存時間の延長を確かめる。
(2) 摘出肝の viability が低下した場合、次々新しい摘出肝を装置に接続し、肝不全ブタのさらなる生存時間の延長を試み、臨床利用上の問題点を明らかにしたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Yoshida: "A Novel Conception for Liver Preservation at a Temperature Just Above Freezing Point" Journal of Surgical Research. 81. 216-223 (1999)

  • [文献書誌] N.Nakamura: "Ex Vivo Liver Perfusion with Arterial Blood from A Pig with Ischemic Liver Failure." Artificial Organs. 23(2)(in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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