研究課題/領域番号 |
09671344
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
上山 泰男 関西医科大学, 医学部, 教授 (90127069)
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研究分担者 |
川口 雄才 関西医科大学, 医学部, 講師 (10177660)
權 雅憲 関西医科大学, 医学部, 助教授 (70225605)
上辻 章二 関西医科大学, 医学部, 助教授 (20148505)
北出 浩章 関西医科大学, 医学部, 助手 (20298855)
駒田 尚直 関西医科大学, 医学部, 助手 (00247917)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 肝不全 / 肝性昏睡 / 肝補助療法 / 肝灌流 / 異種肝灌流 / 肝保存 |
研究概要 |
我々が以前臨床利用した摘出灌流肝を用いた肝補助装置(Artificial Organs;(1982)6(4):433-446)の簡略化を行い、肝補助時間及び肝不全動物の生存時間を延長せしめた。併せて、氷音による摘出肝の保存時間の延長実験、及びNOの肝機能抑制の機構をエネルギー代謝の側面により検討した。 (1)簡略化 摘出肝流入血に肝不全動物の動脈血を利用し、Reservior、Oxygenatorを省略した。動脈ラインを短くし、肝流入血のWarmerを省略し得た。 (2)Viabilityの維持の確認 正常ブタの血流で正常ブタの摘出肝を24時間安定して灌流し得た。灌流終了時の摘出肝adenylate energy chargも0.840に維持されていた。 (3)生存時間延長 対照に較べて、12時間以上の生存時間の延長が得られた。肝不全動物の循環動態は安定していた。 (4)摘出肝による代謝的補助の確認 肝不全動物を補助中、肝不全動物の血中ケトン対比は、1.0以上、血中総ビリルビン値は0.5mg/dl以下、アンモニア値は200μg/dl以下、血糖値は80mg/dl以上に維持された。肝不全動物に摘出肝を接続した場合は、著しく酸素消費量が増していた。即ち、摘出灌流肝は、肝不全動物の機能的肩代わりを行えることが判明した。 (5)肝のエネルギー代謝抑制因子、NOと肝補助療法 敗血症での肝不全症例では、血中NOが上昇しており、これに逆相関して血中ケトン体比が低下していたが、肝不全動物の血中レベルでは、NOは上昇していなかった。(データー未発表)。 (6)摘出肝の氷温技術による保存 氷温(0℃以下であるが組織が凍結しない温度)に小動物の肝を保存し、この摘出灌流肝のViabilityを4℃保存の場合より長期間(約2倍)維持できることを確認した。
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