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1997 年度 実績報告書

日本人食道癌におけるp53癌抑制遺伝子の全塩基配列決定による変異の検出

研究課題

研究課題/領域番号 09671353
研究種目

基盤研究(C)

研究機関(財)冲中記念成人病研究所

研究代表者

梶山 美明  財団法人冲中記念成人病研究所, 研究員 (70241239)

キーワードp53 / exon 10 / nonsense mutation / esophageal cancer
研究概要

食道扁平上皮癌は1996年までに69ケ所のpoint mutationの報告があるがこれらの報告のほとんどは海外からのものであり,日本人の食道癌p53の詳細な変異については未だ不明な点が多い.また従来p53のpoint mutationの多くはexon 5-8のにあるとされ研究はこの領域に限って行われてきたが近年exon 5-8以外の部位においても他の癌では変異が検出され始めており,食堂癌においても詳細な変異の解析のためにはp53 cDNAの全塩基配列を決定する必要があると考えられた.
【方法】3親等内に家族歴を有する食道癌3例(扁平上皮癌:2例,悪性黒色種:1例)でmRNAを抽出後逆転写の後にp53癌抑制遺伝子のexon2-11の両側にプライマーを設定してLA-PCRを行って全長にわたるcDNA合成を行う.これをTAクローニング,miniprep plasmid DNA purification後ABI-373Aシークエンサーを用いて全塩基配列を決定し,さらに新たにプライマーを設定してgenomic DNAをダイレクトシークエンスすることによりp53の変異の部位を確定した.
【結果】cDNAクローニングおよびシークエンスの結果からは,(1)食堂悪性黒色種ではp53の変異は塩基レベルで認められなかった.(2)クローンのシークエンスでは食道扁平上皮癌2例それぞれに3カ所のpoint mutationが認められたがダイレクトシークエンスで確定されたのは扁平上皮癌1例のexon10(1024塩基)の:CGA⇒TGA=(Arg)⇒(STOP)変異であった.
【結語】(1)手術切除標本からp53をはじめとした癌の遺伝子解析を行う方法が確立された.
(2)食道扁平上皮癌2例ではp53のcDNAクローニング,シークエンスの結果からexon10のnonsense mutationを確定した.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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