研究課題/領域番号 |
09671369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
杉山 茂樹 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (90201574)
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研究分担者 |
山口 敏彦 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (20242498)
小山 信二 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (10215428)
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キーワード | 胸腔鏡 / 気管吻合 / ステイプラー / 転移性肺腫瘍 |
研究概要 |
1.気管吻合が手縫いではなく、自動吻合が可能であるかその条件を検討するため、まずstaplerで気管吻合が可能で有るか、実験した。雑種成犬20頭を用い、頸部に襟状切開をくわえ、5軟骨輪切除の後、手縫い吻合群4-0polyglactin(10頭)とstapler群(10頭)に分けて検討した。また、その吻合状態を確認するため、気管支鏡にて毎週観察した。その結果、手縫い吻合群も、stapler吻合群も吻合部に狭窄はみられなかった。6ヶ月後、全例を屠殺し、吻合部の状態について検討した結果、吻合部には不良肉芽等の形成はなく、気管がstaplerで吻合可能であることが証明された。 2.転移性肺癌に対する治療は、明らかなリンパ節転移がない場合、外科治療として肺部分切除が施行される。手術適応としては、1)原発巣が充分抑制されている。2)肺以外に転移巣を有さない、等が条件で、この肺部分切除は胸腔鏡が導入されるまでは、通常開胸法でなされていた。通常開胸法の利点は、画像診断で検出されないような微細な病変も用手的に検索できることであるが、再々発の肺転移巣切除の場合、胸壁と高度に癒着している可能性があり、再切除時には時に葉切除が必要となる場合が見られる。胸腔鏡を使用した場合、用手検索ができないために、画像で診断されないような微細な病変について切除ができない。しかし、胸腔鏡は低侵襲であり、再切除も比較的容易に可能である。このような条件でそれぞれの肺部分切除法についての予後を検討した結果、胸腔鏡下部分切除と通常開胸による部分切除で予後に有意差がないことが判明した。
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