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1997 年度 実績報告書

ヘリカルCTを用いた呼吸機能測定法

研究課題

研究課題/領域番号 09671394
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京医科大学

研究代表者

斎藤 誠  東京医科大学, 医学部, 講師 (30225734)

研究分担者 瓜生 和人  東京医科大学, 医学部, 助手 (40287123)
小中 千守  東京医科大学, 医学部, 助教授 (70147180)
加藤 治文  東京医科大学, 医学部, 教授 (20074768)
キーワード呼吸機能 / 胸部CT / 胸郭内臓器 / CT値
研究概要

方法:Herical CT上の胸郭内臓器のCT値の測定を行った。対象は肺癌10例、非悪性疾患10例で、Herical CTはGE HSP(ゼネラルエレクトリック)を用いた(平成9年度科学研究費補助金交付申請書研究実施計画参照)。
結果:1.左右別正常肺組織CT値
10病例の画像上正常肺の左右別CT値は、右肺は平均CT値-825.3±35.6HU、左肺では平均CT値-818.9±45.3HUであった。各症例間にはばらつきが存在するが、10症例とも左右に有意差は存在しなかった。
2.スライス別正常肺組織CT値
肺尖部、中間部、横隔膜直下部のスライス別正常肺組織CT値は、肺尖部に当たる第3スライスおよび横隔膜の現われる第23スライス以降を除くと、平均CT値は、-831.2±26.3HU〜-860.2±45.1HUで、中間のスライス、気管分岐部の付近のCT値が、やや低い値を示す傾向があるが、20症例の全正常肺組織の平均CT値-855.3±34.5HUと比して有意差は認めなかった。
3.位置別正常肺組織CT値
位置別正常肺組織CT値では、背側と腹側、およびその中間点における正常肺組織の平均CT値及びSDはそれぞれ、腹側-870.2±27.6HU、中間点-864.8±25.2HU、背側-827.1±37.4HUであり背側部の値が若干高かったが、正常肺組織全平均値と有意差は認めなかった。
4.胸郭内臓器CT値
胸郭内臓器(正常肺組織を含む)のCT値測定では、正常肺組織(末梢肺)の平均CT値は、-855.3±34.5HUであった。これは、椎体や助骨等の骨組織や胸壁の筋肉や脂肪織、心臓や肝臓、胸腺等の胸郭内臓器、胸水や無気肺、肺内石灰化巣、線維化した肺組織等と大きく異なった値を示した。正常肺組織の95%信頼域は-859.1〜-849.0HUであった。これに含まれるのは、肺内気管支の一部であると考えられた。また、肺嚢胞、肺気腫の95%信頼域は-1002.3〜-924.6HUであった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 斎藤 誠,他: "CT肺機能測定法" 先端医療. 4. 74-75 (1997)

  • [文献書誌] 斎藤 誠,他: "肺癌治癒症例における二次発癌の化学予防" 癌治療と宿主. 9. 37-43 (1997)

  • [文献書誌] 斎藤 誠,他: "III期非小細胞性肺癌手術療法のコンセンサス" 肺癌治療研究会雑誌. 4. 24-25 (1997)

  • [文献書誌] 斎藤 誠,他: "新外科学大系追補3 胸部・血管の外科I 呼吸器、縦隔E" 中山書店, 8 (1997)

  • [文献書誌] 斎藤 誠: "専門医のための癌治療学レヴュ-'98 化学予防" 総合医学社, 5 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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