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1997 年度 実績報告書

癌脳転移を規定する因子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09671410
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

藤巻 高光  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80251255)

研究分担者 井手 隆文  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40262000)
キーワード癌脳転移 / TGF-β / 増殖能 / 脳腫瘍 / apoptosis
研究概要

癌脳転移形成の機序について検討をし、それを臨床的な転移の予防あるいは治療に用いることを最終目的として本研究を遂行している。
実験的には、われわれが所有するマウスメラノーマの系で癌細胞が脳に転移するメカニズムを検討するために、従来の我々の検討で細胞の脳への転移能と相関が深いとおもわれるTGF-βについて、細胞レベルでのreceptorの発現を検討した。脳への転移能の低い細胞においてTGF-β receptor mRNAの発現が亢進している傾向を認めたが、さらに確認の実験を遂行中である。また局所微細環境と癌細胞との相互関係がこれらの臓器特異的癌脳転移に関与している可能性が示唆されており、この検討のために局所微細環境を模倣すべくグリア細胞由来であるmurine glioma cell lineとマウスメラノーマの共培養を試みた。脳転移能を有するメラノーマにくらべ転移能を有しないメラノーマにおいて増殖抑制を認める傾向であった。paracrineあるいはautocrineのなんらかの因子の関与が考えられ、これについて追加実験中である。
一方臨床の脳腫瘍、癌脳転移の手術材料を用いて、これらの組織学的所見、増殖能力、治療への反応性等についても検討し、悪性腫瘍が脳内において増殖するにあたり必要なメカニズムを解明することを上記in vitroの実験と平行して開始した。脳腫瘍の脳内での増殖は、細胞増殖と自発的な細胞死(apoptosis)とのバランス(totalの和)として生じている可能性が示唆されるが、まだpreliminaryな結果であり、さらに検討中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Fujimaki T: "Central neurocytoma (letter)" J Neurosurg. 86・2. 321-322 (1997)

  • [文献書誌] Fujimaki T, 他: "Proliferative activity of central neurocytoma : Measurement of tumor volume doubling time,MIB-1 staining index and bromodeoxyuridine labeling index." J Neuro-oncol. 32・2. 103-109 (1997)

  • [文献書誌] 中川恵一, 藤巻高光, 他: "神経膠芽腫の高線量原体照射による治療成績とその解析。" 日本医学放射線学会雑誌. 57・6. 330-335 (1997)

  • [文献書誌] 大脇和浩, 藤巻高光, 他: "小石灰化病変が突如急速増大を示した小児天幕上上衣腫の1例。" 脳神経外科. 25・8. 713-718 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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