研究課題/領域番号 |
09671415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
坂井 昇 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021487)
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研究分担者 |
竹中 勝信 岐阜大学, 医学部, 助手 (00283292)
吉見 直巳 岐阜大学, 医学部, 助教授 (30166996)
上田 竜也 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (60283305)
篠田 淳 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (50273131)
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キーワード | グリオーマ / テロメレース活性 / 分化誘導 / 乏突起膠腫 |
研究概要 |
当施設および関連病院にて手術的に摘出した41例の脳腫瘍について、凍結保存した標本より蛋白を抽出し、TRAP(telomeric repeat amplification protocol)法を用いてテロメレース活性の有無を調べ、その組織化学的分類、腫瘍増殖能、患者の予後との関連について調べた。その結果、乏突起膠腫を除く良性腫瘍にはその活性がなく、神経膠芽腫の多くに活性が認められた。また、腫瘍増殖能とは直接関係がなく、膠芽腫のなかでも活性のあるものはないものに比べ、その予後が悪い傾向を示すことがわかった。現在なぜ良性腫瘍のなかで乏突起膠腫にのみテロメレース活性が見られるのか、ラットを使った実験モデルにて調査中である。 次いで、in vitroの系での実験として、ヒトおよびラットの脳腫瘍を分化誘導した際のテロメレース活性の変化について検討した。ヒト膠芽腫細胞株であるA172とラット神経膠肉腫細胞株であるC6をそれぞれ培養し、分化誘導因子とされているdibutyryl cyclic AMP、all-trans-retinoic acid、cis-retinoic acid、PGE1等を負荷したところ、両細胞ともいずれの因子によっても負荷後24時間あるいは48時間後には形態学的、生物化学的に分化し、それに伴ってテロメレース活性が低下することがわかった。特にretinoic acidによる活性の低下が著しく、今後抗テロメレース療法等の臨床応用の可能性を示唆するものとしてさらに検討していく予定である。
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