研究課題/領域番号 |
09671415
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
坂井 昇 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021487)
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研究分担者 |
吉見 直己 岐阜大学, 医学部, 助教授 (30166996)
岩間 亨 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (20303498)
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キーワード | 脳腫瘍 / グリオーマ / テロメラーゼ / TRAP法 / 文化誘導 |
研究概要 |
脳腫瘍におけるテロメラーゼの発現を調べ、その診断的意義と治療への応用の可能性について検討した。腫瘍の悪性化に伴いテロメラーゼ活性は上昇した。 in vitroの実験による検討として、ヒトおよびラットのグリオーマ培養細胞を用い、これを分化誘導した際のテロメラーゼ活性の変化を検討した。cAMPおよびレチノイン酸等により分化誘導するとテロメラーゼ活性は著しく減少することが判明した。 in vivoの実験による検討として、妊娠ラットにethylnitrosoureaを注射して脳腫瘍モデルを作成し、腫瘍の発達に伴うテロメラーゼ活性の変化を検討したが、脳腫瘍モデルの作成は容易であったが、in situ TRAP法の技術が未成熟であり腫瘍の各発達段階でのテロメラーゼ活性を調べるまでには至らず今後に課題を残した。乏突起膠腫と他の神経膠腫との相違に関し、免疫組織化学的手法により乏突起細胞由来で乏突起膠腫にも特異的に発現する蛋白を見いだし、これにより同腫瘍が他の神経膠腫とその起源を異にし、テロメラーゼ活性の相違にも何らかの影響を及ぼしている可能性を示唆した。
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