研究課題/領域番号 |
09671433
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山城 勝美 琉球大学, 医学部附属病院, 講師 (10124843)
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研究分担者 |
石田 昭彦 琉球大学, 医学部, 助手 (20295306)
原国 毅 琉球大学, 医学部, 助手 (80295336)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 遮断痛 / 中枢神経系 / バルビツレート / 高頻度発火細胞 / カルシウム拮抗薬 / NMDA受容体 / GABA受容体 |
研究概要 |
遮断痛のメカニズム解明のために、臨床例における検討と疼痛モデルラットを用いた基礎的な面からの検討から本研究を行った。【臨床的検討】遮断痛患者に対する定位脳手術の際、タングステン微小電極により視床知覚中継核を中心に高頻度群化放電(hyperactive)neuronを記録した。これらのhyperactive neuronの発火パターンをコンピュータ解析により、interspike intervalを求めたところ、概ね3種類の発火パターンを示す細胞が得られた。またいくつかのhyperactive neuronはフェニトインやカルシウム拮抗薬であるNicardipineの静注により著明な発火頻度の減少を認めた。【基礎的検討】Lombardらの方法(1979)により一側の第5頸髄一第1胸髄の後根を切断し、慢性疼痛モデルを作成した疼痛モデルラットの視床核でもhyperactive neuronが記録されたが、ラット視床で得られたhyperactive neuronの発火パターとヒトのそれを比較すると極めて類似した発火パターンを示すことが明らかとなった。別の疼痛モデルラットにおいて、視床核でhyperactive neuronを記録しつつ被殻、淡蒼球などの基底核を刺激しても発火に大きな変動を認めなかった。バルビツレートやべンゾジアゼピンの投与では発火は抑制されたがセロトニンやアドレナリンでは明らかでなかった。イオントフォレーシス法を用いたグルタミン酸の投与では著明な発火頻度の減少認めた。また、GABAやNMDA antagonistであるMK-801では発火の抑制がみられ、グルタミン酸、特にNMDA受容体やGABA受容体または線維の関与が示唆された。
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