研究課題/領域番号 |
09671446
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
杉山 聡 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (50154498)
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研究分担者 |
升森 義昭 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (00271239)
西川 亮 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (90237678)
松谷 雅生 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90010454)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 慢性硬膜下血腫 / 血腫被膜内発現 / VEGF(VPF) / 血腫増大 / 洞様血管 |
研究概要 |
慢性硬膜下血腫の成因、増大の原因を研究するために平成9年度10年度の2年間で手術時に得た血腫被膜(外膜)に対してHE染色、免疫組織化学染色(VEGF、受容体 factor VIII)、in situ hybridization, Western Blotttimg. 血腫内VEGF濃度測定を行い検討した。対象は受傷日が明確なもの27例とした。年齢は36-82歳、手術までの期間は平均59.1日であった。HE染色では血腫外膜に浸潤細胞と紡錘形細胞が多数あるもの(A)と細胞数がまばらなもの(B)が観察された。Factor VIII染色はAでは洞様血管が大小多数見られ、Bでは洞様血管は少なく大きい傾向であった。VEGFは外膜の浸潤細胞、血管内皮細胞に見られAでは外膜全体にBでは血腫側に見られた。受容体もVEGF陽性細胞と同じ細胞に陽性であった。血腫内のVEGF濃度はいずれも抹消血血清中よりも高かった。これらの結果を臨床像と併せた検討すると血腫外膜内に多数の細胞が見られ、大小混在する洞様血管があり、CT上高吸収を示し、VEGFの発現率が高い慢性硬膜下血腫は手術までの期間が短く比較的新しい血腫であると思われた。血管内皮細胞増殖因子は全例で発現しており、慢性硬膜下血腫成因、増大の大きな要因であると考えた。
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