研究課題/領域番号 |
09671460
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鐙 邦芳 北海道大学, 医学部, 助教授 (00159419)
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研究分担者 |
種市 洋 北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (10261299)
伊東 学 北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (00271677)
庄野 泰弘 北海道大学, 医学部, 助手 (80261288)
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キーワード | 胸椎 / 悪性腫瘍 / 転移 / 再建 |
研究概要 |
平成9年度は以前より継続してきた胸椎における癌転移の様式解明のための放射線学的研究を拡張した.また、胸椎の安定性に関する力学的実験研究も伸展させた.CTならびに単純・断層X線像を解析し癌転移胸・腰椎の転移巣の局在とその臨床的安定性に関する放射線学的・臨床的検討を行った.その結果、転移胸椎の安定性には、肋椎関節の機能温存が極めて重要であることが解明され、この結果は英文論文として発表した. さらに、肋椎関節の胸椎安定性における重要性の実証のため、ビ-グル犬屍体胸椎を用いた実験を行い、胸椎椎間板と肋椎関節の切除は胸椎安定性を著しく損なうことを示した.この結果は海外の学会(国際側弯症学会:St Louis,USA)に発表し、優秀展示賞を獲得した.さらに本年度は癌転移胸椎モデル作成のための予備実験を開始した.モデル作成前のCT撮像により、癌転移範囲の定量が正確になることが判明した.また平成10年度に予定している癌転移胸椎の剛性に関する実験のため、実験装置の作成と予備実験を開始した.実験装置としては、癌転移胸椎の三次元的安定性と転移様式及び転移範囲の関係を明瞭に示すことも目的とし、現有する三次元座標読みとり装置を改良した.荷重装置として純粋モーメントの負荷が可能な荷重装置を作成し、予備実験を行った.その結果、三次元座、標読みとり装置および荷重装置が平成10年度に予定している癌転移胸椎モデルの剛性・安定性に関する生体力学実権に有用であることが示された.
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