研究課題/領域番号 |
09671469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
石川 朗 山形大学, 医学部, 助手 (60250932)
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研究分担者 |
大類 広 国立療養所米沢病院, 医長
佐藤 隆司 東北大学, 医学部, 助手 (40240676)
武井 寛 山形大学, 医学部, 助手 (40292437)
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キーワード | 骨肉腫 / electrochemotherapy / SCIDマウス / electroconductivity |
研究概要 |
1.(研究目的)薬物の膜輸送に関わるとされる膜蛋白を持たない骨肉腫細胞に対してElectrochemotherapyは抗癌剤の細胞内移行を促進し、効率よく殺細胞効果が期待される全く新しいdrug delivery systemに成り得ると考える。今回の実験では、SCIDマウスの大腿骨内に骨肉腫を移植した動物モデルを作成し、骨を介したElectrochemotherapyの実験を行う。この中で、(1)マウス大腿骨内への骨肉腫移植法を確立すること、(2)骨を介したElectrochemotherapyの実験で骨外からパルス状高電圧を負荷する際の条件の解明を目的とする。 2.(研究実施計画)(腫瘍移植実験)骨肉腫の症例から得た腫瘍組織塊を細片化し、マウス大腿骨に骨肉腫の細片を注入し、腫瘍の径が約5mmに達した時点で実験に用いる。(骨への通電実験)麻酔下に電極を経皮的に刺入し、マウスの背部皮下の大腿骨内で成長した腫瘍に対し大腿骨を挟むように2本の電極を当て、遺伝子導入装置BTX社製ELECTRO SQUARE PORATOR(T820)を用い通電する。本研究では骨を介しての通電を行うことになり、DCパルスの実効値(電圧)および骨の抵抗値は、借用したBTX社製OPRIMIZOR(BTX500)で計測し記録する。 3.(研究実績)腫瘍移植実験:SCIDマウスの大腿骨骨髄内への細片化した腫瘍塊の注入は内腔が狭く、注入量も限られ、移植腫瘍の正着は困難を極めている。現在、骨形成性の骨肉腫細胞株(NOS-1)の培養細胞を用い、(1)遠位大腿骨内に注入、(2)近位脛骨内に注入、の腫瘍移植実験を継続している。 骨への通電実験:SCIDマウスの右後肢で遠位大腿骨を針電極で挟んで骨抵抗値の計測を行い、結果はOPTIMIZOR(BTX500)の抵抗計の計測上限を越える値をとっている。そのため、現在10^бOHMまで計測可能な抵抗計にて実験を継続している。
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