研究課題/領域番号 |
09671497
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉岡 秀克 岡山大学, 医学部, 助教授 (00222430)
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研究分担者 |
百田 龍輔 岡山大学, 医学部, 助手 (80263557)
大橋 俊孝 岡山大学, 医学部, 助手 (50194262)
二宮 善文 岡山大学, 医学部, 教授 (70126241)
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キーワード | コラーゲン遺伝子 / 遺伝子発現 / 軟骨細胞 / 細胞外マトリックス |
研究概要 |
1)コラーゲンα1(XI)鎖Nプロペプチド酸性領域の解析を組織学的に行った。以前のRT-PCRの結果より、エクソン6Aと6Bにより同時にコードされる転写産物は存在しない。特にエクソン6Bは他のエクソンと異なり塩基性アミノ酸よりなる。エクソン6A、6Bに対する特異的な抗体を用いた免疫組織化学の結果では、両エクソンよりの転写産物の分布は大きく異なっていた。6Aの産物は動脈平滑筋、脳、軟骨肥大部等に限局しているのに対して、6Bの産物は軟骨組織をはじめ広く分布していた。さらに、エクソン6A、6B及びα1(XI)のmRNAを認識するcDNAをプローブに用いてin situ hybridizationを行った。その結果、6Aは種々の平滑筋にその発現が強くみられた。一方、6Bはシグナルは弱いが広く分布しており、6Aとは異なる発現をしていた。又、α1(XI)のmRNA全体を反映するプローブを用いる場合とも異なっていた。以上のことは、この二つのエクソンが選択的スプライシングにより組織特異的な発現をし、異なる機能を発揮していることが予想される。さらに、このことをin vivoで知る目的で、エクソン6A、6Bの各々を欠損させたマウスを解析するために、そのコンストラクトを作製中である。 2)コラーゲンα1(XI)鎖遺伝子は種々の組織で発現するが、特に軟骨細胞及び平滑筋細胞ではその発現が強い。これらの細胞における調節機構の解析をin vitro及びin vivoで解析する目的で、マウスα1(XI)鎖遺伝子プロモーターを含むDNA断片を分離した。転写開始点をprimer extension法及びRNase protection法で決定したが、複数の開始点が存在し、主要な開始点はヒトと同じであった。現在、β-galをレポーター遺伝子に用いてコンストラクトを作製中である。
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