本年度は昨年行った頸髄症患者のミエロパチー・ハンドの動作解析データを元に手指巧緻動作の評価基準を作成し、頸髄症患者や肘部管症候群患者の手の動作評価を行った。 肘部管症候群に関する評価と術後成績の比較検討を日本手の外科学会誌に投稿した。本論文では新たに作成した臨床評価基準による評価点数と、King変法手術の術後成績、患者の満足度、尺骨神経の運動神経伝導速度との相関関係を調査し、いずれも有意な結果を得た。この結果、本研究に基づく手指巧緻動作の評価基準は極めて有用であることが示唆された。 著書ではピアニストの障害に関する動作解析研究を盛り込んだ「ピアニストの手」を刊行し、本動作解析研究の将来性についても触れた。 さらに頸髄症患者の評価基準を作成し、日本整形外科基礎学術集会に演題申し込み中である。
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